研究紀要第11号 学習指導改善に関する研究 理科実験器具の作成 - 019/024page

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3.使用法

 スライダックか電源装置(交流)に接続し電圧を2〜4ボルトにして用いる。
 振動板の振動や打点の具合いは,振動板の取付け位置や,打点用木ねじの長さで調整する。
 使い方は,図―1の点線で示したように,記録用紙テープをテープガイドに通し,テープの上に,径5p程度の丸いカーボン紙をのせカーボン紙が自由にまわるように,その中心を画びょうで止める。
 電源を入れ,テープを引くと,電源の周波数に合った一定の打点マークが,紙テープ上に記録される。
 タイマー本体は,C形クランプなどでしっかり固定させるようにする。

4.参 考

(1) 電圧が強すぎると振動が不安定になり紙テープの動きもなめらかでなくなるので,電源電圧を適当に決めたら,必ずスイッチで操作する。
(2) 紙テープは,1.5〜2.0m位に切って使うようにする。
(3) 商用交流電源は,50c/sの地域と60c/sの地域があるが,50c/sの場合には,テープ上に,1/50秒毎の打点による時間記録(5打点間の長さが,0.1秒間の運動距離)が得られることになる。
(4) 接着剤には,商品名,セメダイン・コンタクトなどの合成ゴム系接着剤が適当である。

 

15.簡易分光器(計)

簡易分光器(計)

1.製作のねらい

 光のスペクトルの観察や,光の波長測定実験などに用いる分光器を,グレーチングレプリカを利用して,安価で実用的な分光器としてくふうしたものである。

2.つくり方

 本体は,ベニヤ板で作るが,その規格は図―1のとおりである。側板α.b,は,厚さ9oのべニヤ板を使い,台形の板Cは,厚さ4oのベニヤ板で,上下の2枚用意する。尚,本体の内側は光の反射を防ぐために,墨汁などで黒く染めておく。
 スリットとスケールの部分は,黒色の下敷などを利用して,図―2の(イ)の規格に切る四角の穴は,スリットの部分であり,細長い切込みは,スケールの目盛りを読み取るためのものである。また,その下の丸い小穴は目盛りの数字を読み取るためのあかりとりの窓である。これは,適当な数字に合う位置にあけるようにする。

 スリットは,安全カミソリの刃を半分に折ったもので作るが,図―2(ロ)のようにスリット巾を1o位に取って接着剤ではりつける。
 スケール部分には,目盛り付粘着テープを裏面からはりつけるが,図―2のように,スリットからの距離を正確にすることが大切である。


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