研究紀要第13号 教授組織に関する研究 理論と実践編 - 016/019page

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ともに,曲の再構成が考えられる。

イ、基調案
 (ア) 構想が明確なので,展開が容易であり,見通しをもつことができた。
 (イ) 役割分担が明確なので,各立場における資料の準備が効率的であった。
 (ウ) 協力教師の一方が不在のときでも十分授業が進められるように思われた。

ウ、授業の実際
 (ア) 合併授業として,学年のわくをはずし集団の再編成を行ない,授業を実施した結果は,学年差はあまり見られず音楽の楽しさを十分もたせることができたようである。
 (イ) 協力授業により,観察面や評価も具体的になり,個別指導としても徹底したようである。

エ、児童の変容
 (ア) 学習に興味をもち,特に楽器は休み時間を利用して練習する児童が多くなってきた。
 (イ) 近接学年の友達同志が,互に教え合い協力する姿が見なれるようになった。
 (ウ) 児童相互が協力し合うとともに,主体的に学習しようとする態度が強められるようである。
 (エ) 下の学年は,ややもすると上の学年に遠慮する面が見られるので,生徒指導上の配慮が必要である。

(2) 高学年体育科の検証

@ 研究のねらい
 体育科のねらいは,直接的には体力づくりと技能を培うことにあるが,単にそれだけでなく,各領域の運動をとおして,いろいろな動きを経験させ,筋力・調整力を養うことになる。その指導は,各児童の能力に応じ,その可能性を十分に伸ばさなければならない。そのための条件の一つに適正集団規模があげられよう,特に小規模少人数校においては,合併集団により適正化をはかるとともに,教師の協力体制による授業が考えられよう。
 その研究のねらいを具体的にあげると次のようである。

ア、学年のわくをはずした集団の再編成による教授過程を確かめる。
イ、教授過程における教師の役割分担のあり方を確かめる。

A 5・6年の体育
ア、題材名 体操,ソフトボール
イ、目標

体  操
ソフトボール
体力・技能
○いろいろな運動によって,身体を全体的,部分に動かし,筋力・調整力を養う。 ○調整力を養う。
○総合練習により投球や捕球,打げきのしかたを正しくできるようにさせる。
態度
○能力を考えてチームを編成し,規則を作り計画的に練習をできるようにさせる。
○励まし合い,協力し合って運動ができるようにさせる。
○自分の技能や能力に応じて練習ができるようにさせる。
○勝敗の原因を考え,練習のしかたを工夫できるようにさせる。
健康
安全
○場所の安全を確認し,身軽な服装で運動するようにさせる。
○運動後の清けつに気を配ることができるようにさせる。

ウ、児童の実態
 (ア) 2学年合併 33名(5年男子10名,女子5名 6年男子10名,女子8名)で,計男子20名,女子13名である。
 (イ) ボール運動は好んで参加するが,すぐ勝敗にこだわり,ルールを守り,自己の役割を自覚し,進歩向上をはかろうとする態度に欠けている。


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