研究紀要第14号 児童・生徒の社会認識に関する研究 マスコミ文化・男女交際についての考察 - 009/022page

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図8.自分のつきあっている友だち(小),異性の友だち(中,高)は,何人ぐらいでしょう。

図8 小学生は,つきあっている友だち,中,高生は異性の友だちの数をききあたったので,多少ニュアンスがちがうが,友だちがいないというのは,小学生ほど少ない。

 中,高生になると異性の友だちなので,中学生で73.6%〜75.9%,高校生で53%〜64%の半数以上が,友だちをもたない状態である。なお対象は,1人という固定的なのは,中高生をとおし10%前後である。ただ1人交際は,たしかに問題があるし,この場合,交際の経過や内容・場所についても明らかにし,交際のしかたに欠けることがないように広い視点から見直すよう助言したい。

 ついで2〜3人の交際というのが最大のようで,6.9〜26%ある。ただし高校男子がいちばん積極的交友状態である。ごの時期こそ異性の関心と好奇心の表われが強くなるようであるが,みんなから是認され喜ばれるようなグループ交際を進めさせたい。


 

図9.つきあっている友は年上か,同年か,年下でしょうか。

図9 年上であるのは,5.7〜37.8%あるが,中・高生の女子が多いようである。同年輩であるのは,小,中,高と少しずつ数が減少し,高校生では,男75%,女62.2%の半数以上が同じ年ごろで明るい交際をしている。

 学年が進むにつれて,中学生の女子,高校男子の一部に年下の異性と交際する姿がある。また年上の男子をあこがれの的や思慕の対象とする中学女生徒,年上者の女子への愛着をもつ高校男子など年令の開きに問題があるとも思う。一方不純交際へ進まないよう生活態度への配慮も考えたい。

 あるいは,年下の異性の趣味や,志望の同じものから,生まれる交際も友情以上に接近し異性理解より強烈な性的魅力へ発展して,勉学が異性対象の動機づけとなりバランスのとれない学業生活,現実認識の乏しい異性思慕の状態を続けないよう留意したいものである。



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