研究紀要第14号 児童・生徒の社会認識に関する研究 マスコミ文化・男女交際についての考察 - 015/022page

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 男女交際について親へ話し合ってないのでわからないというのは中学生に多く放任型の状態であるが,高校にくるとやや減少ぎみで全体として62.1%がみられ,対話的ふん囲気の少ないことがうかがわれる。また男女交際を自由に認めたり,紹介しあえばよいという責任ある交際(指導型)を示すのが,全体の18.9%にすぎない。しかし女子については指導型と拒否型が男子にくらべ多くなっているのが現状のようである。

表7.まわりのおとなの人は,男女交際についてどんな態度でしょうか。

中学校
高 校
全 体
1.男女交際を自由に認める人が多い
27.6
20.0
33.0
16.0
24.2
2.中・高校生の男女交際はよくないことだと思っている人が多い
21.6
26.4
15.0
21.0
21.0
3.一部の人の交際をとりあげて中・高生のものとして批判する人が多い
33.6
40.0
39.0
52.0
41.1
4.その他
17.2
13.6
13.0
11.0
13.7

 高校生は,「一部の交際をとりあげて,中・高生,全体のものとして批判する入が多い」と答えている。これに対し中学生は,「男女交際は,よくないことだと、思っている人が多い」と感じとっている。いずれにしてもまわりのおとなたちに気をつかい男女交際のあり方をうかがい自由に行なわれていない状態にあるし,男女の自由な接近がはばまれやすい生活にあるといえる。

表8.あなたが,心をうちあけて話せる友だちは,だれでしょうか。

小学校
中学校
高 校
全体
同性の友だち
57.3
71.2
56.9
82.4
76.0
66.0
68.3
異性の友だち
3.2
0
1.7
0
3.0
4.0
2.0
両方とも
4.0
3.6
8.6
4.0
7.0
9.0
6.0
いない
35.5
25.2
32.8
13.6
14.0
21.0
23.7

 心をうちあけて話せる友は「同性の友だち」と答えた者が多い。特に女子にその傾向が強い。「異性の友だち」と「両方とも」をあわせてもわずか8%前後である。また親友をもたないのは,小中学生は男子に多く,(高校にきて女子が多くみられる状態である。

表9.あなたは,不安やなやみごとは,だれに相談するのでしょうか。

小学校
中学校
高 校
全体
1.父親
9.7
1.8
4.3
1.6
1.0
0
3.1
2.母親
39.5
44.2
12.9
15.2
2.0
10.0
20.6
3.教師
0
0
1.7
0
0
1.0
0.5
4.親しい友だち
32.3
36.0
42.3
74.4
74.0
67.0
54.3
5.上級生や先輩
0.8
3.6
0.9
0
2.0
2.0
1.6
6.おじ,おば
2.4
1.8
0.9
0.8
1.0
0
1.1
7.兄や姉
8.1
8.1
7.7
3.2
2.0
9.0
6.3
8.その池
7.2
4.5
29.3
4.8
18.0
11.0

12.5


 友達関係 ― 55.9%

 家族関係 ― 31.1%

 その他 ― 教師 0.5%

 児竜・生徒たちのなやみの相談相手は,家族関係総計が31.1%ぐらいであるが,性の分野では子どもたちは自分の世界をもっている。ほとんど友人関係が半数以上で,家族と相談するのは,男子より女子のはうが多い。友だち関係では,中学校にきて,親密度がいっそう深くなる頃向である。教師の相談は,0.5%で皆無に近い状態である。これは性の情報源の結果と同じく教師の影響は,少ないようである。


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