研究紀要第16号 学習指導改善に関する研究 理科実験 - 001/020page

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小 学 校 教 材

天体教材の指導におけるOHPの活用例

小野寺 寿雄 ・ 渡辺 専一

1.はじめに

 天体教材の指導には,観測の結果を考察させ,説明するためのモデルを作ったり,また観測結果がふじゅうぷんな場合,これをおぎなうための教材を用意することが必要である。
 ここに紹介するものは,いずれも,手軽に作られ,02HPを使って簡単に投影することにより,上記の目的を達成することができるものである。紙数の都合で,その作り方と使用法の概略を述べたい。

2.月運動説明モデル(図―1)

 〔A〕は,太陽・月・地球の位置関係による月の見え方や,昼夜の移り変わりなどを説明するものであり,〔B〕は,月の形と見える位置,時刻等を説明するものである。
 〔A〕〜図―2に従ってTPシートを切り01およぴ02の部分をそれぞれ鳩目で止め,自由に回転できるようにする。地球と月の,影の部分(斜線部分)には,青のカラーシートをはり,月には赤いシートをはっておく。太陽光は偏光シートを使えぱ効果的である。
 図―1は下弦の月の場合であるが,地球を回転して昼夜の移り変わりを考察したり,月の位置を変えて,その見え方を考えさせる。(6年)

図−1
図−1

図−2
 −単位o−
図−2  

 〔B〕〜図―3の通りTPシートで作り,地平線をもつシートの上に,月・太陽をもつシートをO点で重ねて,鳩目で止める。太陽および月は,それぞれ赤,黄のシートを使い地平線から下は黒シートをはる。
 投影板の上に,東・南・西の方向を表示して地平線を投影し,それぞれのシートを右に回せば,月の見える時間,位置とその形などを考察させることができる。(3年)
 〔A〕,〔B〕ともに,やや厚めのTPシートを使うことと,投影する場合には,手ぎわよくやることが大切である。


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