研究紀要第16号 学習指導改善に関する研究 理科実験 - 014/020page
これにゴム栓(1号)に穴をあけ,針金(4p)を通し,中央にマジックボールを入れたものをはさみこみ,図−2側面図のようにし,支柱として木材をコの字形にしたものにさし込み自由に回転できるようにする。次に透明塩ビ板(厚さ4〜3o)中央に径200oの円を切りぬき,透明半球がこの中で回転できるようにする。
紙面の関係で各学校1例だけあげると,小学校の場各月の形や,月の出入り時刻の関係(図−3a図)や,恒星の日周運動や相互関係などをサインペンで自由に書き入れ,カラービニールシートなどで自由に位置を変え,思考することができる。
中学校の場合,図−3(b図)のように星座の位置と太陽の位置関係の変化を,収集したデータに基づき記載し,考察できる。また,高等学校では,図−4のように地軸を変えて,それぞれの地域における太陽,星,月などの運動関係を総合的に考察できる。また,理科年表や天文年鑑などから,それぞれの日の星座,太陽,星,月などの運動関係を総合的に参考できる。また,理科年表や天文年鑑などから,それぞれの日の星座,太陽,月などの赤経,赤緯をプロットして,いわゆるドライラボ的な手法によっても,自由に論理を展開することができる。
図−4
地球上の各地における星・月・太陽の運動を思考するモデル実験例3.指導内容との関連
塩ビ板は地平線として,透明球は天球とし,マジックポールは地球とし,針金は地軸とする。さらに図−1にあるような太陽・月はそれぞれ,色を変えたビニールテープをはりつけるか,OHP用のカラーシートを円形に切りとりはりつけて使用する。
4.おわりに
紙面の関係で充分に内容を紹介できないのが残念であるが,経費,製作時間,使用の効果の点で充分使用に耐え得ると考える。
不明な点は教育センターに問いあわせられたい。