研究紀要第16号 学習指導改善に関する研究 理科実験 - 016/020page

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表2 無色の部分の直径o
 
T
U
V
W
X
平均
そのう
8
7
7
8
7
7.4

前端
7
8
9
7
7
7.6
中央
9
8
8
6
7
7.6
すい臓
17
16
14
13
14
14.8

 表2から,すい臓がかなり強いデンプン分解力をもっていること。
 細胞外でもはたらきを失わないことが確かめられる。
○寒天培地……蒸留水100にデンプン2gと寒天末2.5gとを加え,加熱して溶かし,滅菌したシャーレに流しこみ,厚さ2〜3o位にしたもの。

A デンプン分解酵素(アミラーゼ)の抽出
 ○すい臓1gを乳鉢でよくすりつぷし,蒸留水50を加えてよく希釈してガーゼでろ過する。(以下すい液と呼ぷ)

B 温度の影響
 試験管に1%デンプン溶液(バレィショ)2をとり。2本の試験管を水温10℃のビーカーに入れて,それぞれ10℃になったら,すい液をデンプン溶液の試験管に注ぎ,よく混合してそのまま10℃のビーカーに入れておく。1分ごとに試料を3滴とり,ヨウ素液を1滴たらしてヨウ素反応を調べ,反応が消失するまでの時間を記録する。20℃〜60℃まで同様に行なう。

表3 アミラーゼ活性と温度との関係
温度
(℃)
ヨウ素反応が消失するまでの時間(分)
アミラーゼ活性(100/分)
10
15
6.7
20
8
12.5
30
5
20.0

40

3
33.3
50
2
50.0
60
130※
0.8以下
※60℃では130分も経てもヨウ素反応は赤紫色に変化しただけである。
 表3と図2から,すい液アミラーゼは50℃でもっともよくはたらくことがわかる。

C pHの影響
 表4に示したようなpHの0.1/緩衝液を各ずつ試験管にとり,それぞれに1%デンプン溶液を加え,40℃のビーカーに入れる。別にすい液10を試験管にとり,40℃になったら2ずつ各試験管に分注しよく混合してそのまま40℃のビーカーに入れておく,以下Bの方法と同じ。

図2 アミラーゼ活性
      −温度曲線
図2
図3 アミラーゼ活性
      −pH曲線
図3
表4 アミラーゼ活性とpHとの
   関係
温度
(℃)
ヨウ素反応が消失するまでの時間(分)
アミラーゼ活性
(100/分)
3
120※
0.0
5
15
6.7
7
3
33.3
9
9
11.1
11
11
5.3

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