研究紀要第16号 学習指導改善に関する研究 理科実験 - 017/020page
※ pH3までは120分経ても青紫色のままで変化が見られない。
表4と図3から,すい液アミラーゼはpH7でもっともよくはたらくことがわかる。
図4
(3) 栄養素の透過
7p位に切断した小腸を2本用意し,内容物をしぽり出して,細ロピペットで中をよく洗條する。一端を糸でしばってから、一方には1%デンプン溶液を,他方には5%ブトウ糖溶液を入れて,口を糸でしばって閉じる。それぞれ水の入ったシャーレ(径4p)に,図4のよう入れる。10分後にシャーレの液をとってヨウ素反応を行なう。さらに,テステーフ(プドウ糖液検出紙)の一端をブドウ糖を用いたシャーレの液にわずかに浸し,ただちに引き上げピンセットで保持したまま1分間待って色の変化を調べる。
なぜデンブンは透過せずブドウ糖が透過できるのか、小腸での吸収のしくみについて考察する。
2.おわりに
ヒヨコによるデンプンの消化・吸収を中心として,いくつかの実験方法を紹介してきたが,さらに,タンパク質や脂肪の消化などについても調ぺてみたい。
参 考 文 献
○佐藤賢・杉山芬「消化と吸収」の指導について(第35回全理科センター研究集録)
○福島県教育センター所報 No.14 1974.1