研究紀要第17号 学校経営の改善に関する考察 現職研修 - 010/014page

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とりにくい(中)
・研修組織を学校組織の中の大きな柱として位置づける必要がある(中)

第8表では自校の組織はじゅうぶんであるとする意見が多い,しかし第7表にみられる組織からすれば,必ずしもじゅうぶんであるといいえない点があるのではなかろうか。
○テーマの設定や研修計画の立案が支障なくすすめうるかどうか。
○研究のすすめ方のうえに影響をおよぼすようなことはないか。
○研修の活動単位との関連をはかるうえで問題はないか。
などの点である。

(5) 研修計画の策定と組織づくり

ア 計画立案の担当
研修計画の策定と組織との関係をとらえるために,テーマの設定や研修計画の作成で,中心となったものを,2つ以内で回答を求めた結果が第9表である。

これによると,「(イ)現職研修部」が小学校では39.7%,中学校では40.3%をしめ,「(エ)全員による協議会」が小学校39.2%,中学校38.1%をしめている。「(ウ)特別の組織」「(ア)主任会」はこれに比して率がひくい。「(エ)全員による協議会」は(ア)・(イ)・(ウ)などによってつくられた原案を本決定する場であることも考えると,実質的には,「(イ)現職研修部」が計画作成に当っているとみることができよう。

現職研修部が計画作成の中心をなすのは当然のことであるが,現職研修部の役割分担が主任・副主任だけからなっている場合はどのようにして計画作成に当っているかを第7表との関係でみてみると,次のような型に分類できるようである。

(第7表−(3)(ア)・(イ)の該当校……部制で役割分担が主任・副主任だけの学校……が選択した第9表の項目)
(T型)………現職研修部だけで作成にあたっているタイプ
(U型)………現職研修部以外の組織で作成にあたっているタイプ
(V型)………現職研修部と現職研修部以外の組織などが協力して作成にあたっているタイプ

T型は,第9表の(イ)・(イ)と(エ)に該当する学校で,研修計画の立案が現職研修部にまかされているか,またはそれが全員協議会にかけられている場合。

U型は,第9表の(エ)・(ウ)・(ア)・(ア)と(エ)・(ウ)と(エ)・(ウ)と(ア)に該当する学校で,研修計画の立案に現職研修部がタッチせず,全員協議会・特別委員会・学年主任会(教科主任会)のいずれかでおこなっている場合。または,それらの組合わせでおこなっている場合。

V型は,第9表の(ア)と(イ)・(ウ)と(イ)に該当する学校で,研究計画の立案が,現職研修部と学年主任会(教科主任会)または,現職研修部と特別委員会との組合わせでおこなっている場合である。
これらを小学校・中学校別の比率でみてみると図4のとおりである。

第9表 テーマ・計画の策定者(規模別)※(2つ以内で選択) %

小学校
中学校
1〜6
7〜17
18<  
1〜6
7〜12
13< 
(ア)学年主任会や教科主任会
1.6
6.0
10.8
6.2
3.7
5.5
6.7
5.8
(イ)現職研修部
40.3
43.3
35.4
39.7
44.4
37.8
40.0
40.3
(ウ)特別に構成した組織
9.7
13.4
20.0
14.4
11.1
16.2
17.3
15.8
(エ)全員による協議会
48.4
35.8
33.8
39.2
40.8
40.5
36.0
38.1
(オ)その他
0
1.5
0
0.5
0
0
0
0

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