研究紀要第19号 児童・生徒の発達の特徴に応ずる教育 - 008/032page

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いつできるようになったか。
図.6 男子
図.6 男子

図7 女子
図7 女子
刀物をもたない運動が提唱されてから久しくなるので,小刀がうまく使用できるようになったのは,いつごろなのかを聞いてみた。
図6と7は,個々に答えた集計であるが,小学校3年がピークになり,女子では5年生が3年時で,6年,中・2年が4年時で,ピークになり,1年のズレがある。全体としては,地域差がやや認められるものの,男女差によるもののほうが,著しいことがわかった。

2.マッチをすって火をつけられるだろうか。
表12.
 (単位%〉

小5

小6
小学校計
中2
中学校計
都市
農村
都市
農村
都市
農村
都市
農村
都市
農村
都市
農村
1.いつもじょうずにできる
58.2
61.4
40.4
50.8
71.4
73.7
60.0
55.3
66.9
52.4
48.1
77.6
44.7
61.3
62.7
53.3
2.ときどきやることがある
29.1
22.9
22.8
20.0
18.2
13.2
21.3
23.7
20.2
22.0
28.6
13.2
30.3
23.8
20.9
26.9
3.やればできる
9.1
8.6
26.3
21.5
7.8
10.5
13.3
19.7
9.0
19.8
22.1
9.2
21.1
11.3
15.7
16.0
4.よくできない
1.8
1.4
7.0
6.2
1.3
1.3
1.3
1.3
1.4
3.7
0
0
2.6
1.3
0
1.9
5.ぜんぜんできない
1.8
5.7
3.5
1.5
1.3
1.3
4.0
0
2.5
2.1
1.2
0
1.3
2.3
0.7
1.9

自動点火器の発達や危ないことには近づけない親の過保護的しつけのおかげで,今の子どもたちは,マッチをする必要がなくなリ,当然マッチがすれなくなり,危ないものにはさわらなくなってきた。したがって停電やキャンプなどで,どうしてもマッチを使わなければならなくて覚えた者も多いといわれる。では,福島県の実態はどうであろう。

地域により多少の差はみられるが,70〜80%の子が「できる」と解答している。やればできるというのは,やる機会のない子の意識としては当然の解答であるので,“火のついたマッチを投げて,ものに火をつけること”は,正答とみなさなかった。
図8 男子 いつできたか
図8 男子 いつできたか

図9 女子
図9 女子


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