研究紀要第19号 児童・生徒の発達の特徴に応ずる教育 - 010/032page
幼い子は,学校にあがらない子と限定したので,小5,小6の調査では,平均20%前後が,幼い兄弟があり,学年が進むと余計低率になっていく。
昨今は,2〜3人の兄弟が多く年齢の間隔があまりないので,幼い兄弟をもつ者が少ないのが当然のことだろう。
表15. (単位%)
タ
イ
プ小5
小6 中2 男 女 男 女 男 女 上
位1.いつもよくできる 15.2 25.4 11.1 18.5 7.2 26.32.よくできる 19.2 30.3 26.1 40.4 23.5 30.8 中
位3.ふつうである 35.2 33.7 37.9 21.2 32.8 21.8 下
位4.少ししかできない 13.6 4.9 9.2 2.6 17.6 5.15.ぜんぜんできない 4.0 0.8 2.6 0.7 3.9 0.6該当なし 12.8 4.9 13.1 16.6 15.0 15.4小・中学生の男女に「幼い子のせわが1時間ぐらいできますか」と聞いたところ,女子の半数以上はできるというが,男子は意見が3種類にわかれた。できる者,ふつう,できない者と,各30%ずつであった。
下位群の中2女子の15,4%を,幼い子が家にいないためにせわができない者と考えれば,残りはほとんど世話ができる者とみてよかろう。これは女性に生来母性的保育本能が在来しているために起こるものと考えられる。したがって,女性の仕事として,保母・看護婦・幼稚園の教師などにむくのは当然と思われる。しかし,一部の女性の中には,「子どもがうるさい。」などと子どもの扱いを拒否する者も多いことを見のがすことはできない。