研究紀要第19号 児童・生徒の発達の特徴に応ずる教育 - 014/032page

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図.22 男子 針でいつぬえたか
図.22 男子 針でいつぬえたか

図.23 女子
図.23 女子
今の子どもは,針をもってほつれを縫わない生活が多いといわれているが,自分の着衣のボタンやスナップ,さらに学校で使用するぞうきん等は,縫わせたいものである。たとえできばえが悪くとも,やらせることに意義を見出すべきである。

ただ,男子と女子の運針能力獲得時期の違いが,図22,23から顕著に得られるが,これは,5年時の授業で始めて針をもつ男子に対して,母のまねをして針をもつことになれている女子の差といえよう。

しかし,面接調査のさいに,時間をくぎって運針のテストを行ない,その結果を分析したところ,男女間の運針速度には,差異がほとんど認められず,できばえにおいてやや女子に軍配があげられた。

10.電話のうけ答えは,うまくできるだろうか。
表20
. (単位%)

小5

小6
中2
都市
農村
都市
農村
都市
農村
都市
農村
都市
農村
都市
農村
1.じょうずにできる
63.6
65.7
73.7
64.6
45.5
42.1
65.3
43.4
44.2
15.8
52.6
25.0
2.ときどきできる。
20.0
15.7
12.3
13.8
15.6
23.7
8.0
21.1
14.3
11.8
14.5
18.8
3.ふつうである
7.3
12.9
14.0
21.5
35.1
26.3
26.7
32.9
33.8
60.6
30.3
53.8
4.よくできない
9.1
2.9
0
0
1.3
6.6
0
2.6
6.5
10.5
2.6
2.4
5.ぜんぜんできない
0
2.8
0
0
2.5
1.3
0
0
1.2
1.3
0
0

図.24
図.24
マスコミの発達,電話の普及が,急速度に子どもたちのことばの使い方に影響を与えているためか,中2より小6,小6よリ小5に受け答えが,じょうずにできる者が多くみられてきているよううである。
応待のしかたも,正しいことばづかいで,はきはきとできるように指導する時期は,ますます早期から始められるべきである。


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