研究紀要第19号 児童・生徒の発達の特徴に応ずる教育 - 023/032page
図42で,たいへんじょうずと少しうまいの合計が,小,男34.1%,小,女33%,中,男42,5%,中,女19.3%いる。全体の約3分の1〜5分の1の者が,仕事のできぐあいに満足感をもっている。
反面まずい者が,小,男26.3%,小・女15%,中・男17%,中・女20.5%で,全体の5分の1が,結果を不満足とみている。中・男は,中・女より,成果を認める者が,2倍いた。ただ,女子は一般に技能の不足を厳しく認め,上達する気運が強いようである。
4.家庭科,技術・家庭科の成績は,どの位置だと思っているだろうか。
図.43
「成績は,五段階のどの位置だと思いますか。」との設問は,成績のはっきりわからない子や,答えに抵抗を感ずる子があるだろうと考えたが,現代っ子は,面接調査のおりあからさまに話すという実態を得,しかも無記名調査で実施した。成績 がよいと答えた者が,小.男19.8%,小.女41.8%,中.男30.7%,中.女25.0%で,小学生より中学生のみかたは順当である。小学生は,よい悪いにかかわりなく,自己認識と自我確立が未熟の点がうかがわれた。
5.お手伝いの態度はどうだろうか。
図.44
現代っ子は,ガマンして,つづける仕事より短時間にする仕事をしたいというので,その実態について調査をする。
非常に熱心にやる者が,全体の20分の1〜10分の1であり,疲れて永続きしないとか,できない者が,全体の4分の1から(小)13分の1(中)あるのをみても,子どもにあった仕事と体力の関係上からか,低年齢ほど。思わしくない結果がでている。自主的に仕事をすることが,疲れを軽減し、ほめことばが,励ましになることも考えあわせたい。
ただ家庭の仕仕事の量が,昔にくらべ限定され,男子は「仕事がない」という声もあるので,学校,家庭の立場から構成員の一員としての仕事の自覚をもつ態度を強調したいと思われる。