研究紀要第20号 高校生の精神衛生・特に自殺および自殺未遂行為に関する考察 - 012/021page

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月の傾向とは大きくかけ離れているといえる(一般に,自殺は4月に最も多く,6月が谷となり,7月に再び増加をする。冬は少なく,また,つゆの時期にも少ない。その理由として,1.日照時間が長いと人間の活動が活発になり,トラブルが多くなるため,2.家外活動が,冬や梅雨期には少ない 3.2月にうつ病が発生する率が多く,うつから躁に,あるいはうつから正常になりかける4月に自殺が多くなる)

自殺(未遂)のおこなわれた時間は,表15に示したとおりであるが,これによると,今までの日本人の自殺≒夜間型の定説をくつがえして,欧米的昼間型へ移行してきているのではなかろうかと推測せざるをえない傾向を表している。これは,高校生のみの特質なのか,あるいは,われわれ日本人の生活様式の欧米化にしたがって,自殺傾向も欧米型に変化しつつあるのかは定かでない。

   13 自殺(未遂)生徒の所属学年

学 年
1 年
2 年
3 年
人 数
f 1 m 2
f 3 m 4
f 2 m 5
f 6 m 11
m−男
f−女

   14 自殺(未遂)のおこなわれた月

自殺月
8〜3
4〜5
6〜9
10〜12
4
4
7
2
17

   15 自殺(未遂)のおこなわれた時間

自殺時間
8〜12
12〜16
16〜20
20〜24
0〜8
4
5
5
2
1
17

   16 自殺(未遂)の要因とその動機

 
自殺(未遂)の直接動機



































































病苦・不具苦
                       
シンナー等の中毒
          m1

          m1
失    恋
f 1

  m1
f 1
                m1
f 2
友人との不仲
                       
哲学・文学にこって
              m1
f 1
      m1
f 1
精 神 異 常
              m1

  m2
f 1
m1
f 1
m4
f 2

家族・親子の不和
   
f 1
           
m4

m1
m5
f 1
親 の 不 幸
                       
家族の転居・独居
                   
m1

m1

成 績 不 振
               
f 1
   
f 1
進学苦・受験苦
           
f 1
       
f 1
留   年
                       
勉強づかれ
               
m1

m1
 
m2
不   明
                   
m1

m1

f 1
  m1
f 2
    m1


f 1
m2
f 1
m1
f 1
m7
f 1
m4
f 1
m16
f 8

   m−男子  f−女子


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