研究紀要第22号 児童・生徒の学習能力の発達 学習能力の発達と授業の研究 - 021/062page
〔解答らん〕
問題1 いちばんあとにひいた長い音符を階名で答える問題。考察
「冬げしき」を学習するために,最も基盤となるへ長調の調性と短旋律の最後の長音符(主音,曲の最高音「ら」さらに最低音「そ」等)に対する聴音能力の測定であるが,A・B校とも同じ傾向を示し,「ら」と「そ」の正答が低い原因をみると,主音からのへだたりの多いものほど,ききとりにくいようである。
(問題番号−2)
こんどは,短かいふしをひきますから,階名で書いてください。では,練習をしてみましょう。
今のは「どれみ」でしたね。ですから,の中に「どれみ」と書いてあります。問題は2回ずつひきます。はじめの音は,すでにかいてありますので,その次からかいてください。(1番……もう1度……)
〔解答らん〕
問題2 音をきいて,かいめいで答える問題。考察
順次進行による連続音(5個)をききとる問題で,でだしの音(明示ずみ)を除き4個を1つの正答として測定したためか,かなり結果がわるい。ことに,3番をみると「れどし」と,下行形の解答が多い。これらは学習時における機械的な上行・下行の音階練習が影響しているものと思われる。
(問題番号−3)
こんどは,ふしをきいて,全音符で五線紙にかいてもらいます。はじめに,解答用紙にかいてあるへ長調の音階をひきます。(音階をひく)
では,練習をしてみましよう。練習のこたえをたしかめてください。
では,問題にはいります。へ長調の「ど」をたしかめてよくきいてください。2回ずつひきます。