研究紀要第22号 児童・生徒の学習能力の発達 学習能力の発達と授業の研究 - 026/062page
(問題番号−9)
こんどは,ふしの切れ目が続く感じのものと終わる感じのものをあてる問題です。まず練習をしてみましょう。
このふしは,まだ続く感じですね。ところが
このふしは,終った感じですね。それで練習のこたえのように,続く感じのふしには丶,終わる感じのふしには○をつけてもらいます。1回だけひきますから,よくきいて丶か○をの中にかいてください。
〔解答らん〕
問題9 続くふし,終わるふしをあてる問題。
練 習 →
ヽ○ 問 題 →
1番 ヽ ○
2番 ヽ ヽヽ ○
3番 ヽ ○ヽ ○ 考察
フレーズ感と終止感の複合問題である。2校とも同じような傾向で,かなり正答率が高い。その中で,2番の第2フレーズが低い原因は,一般に二部形式の場合,続→終→続→終のものが多いのに,この曲が,続(不完全終止)→続(半終止)→続(半終止)→終という形であるために,ただ機械的に丶○丶○と解答したためと思われる。また,3番の第2フレーズは,終止音があまりにも短かいために終止感としてとらえられず,続く感じに解答し,全く同形である第4フレーズに正答者が多いのは,曲の終りという先入観のためと考えられる。
Cのまとめフレーズ群と終止感の集計は下表のとおりである。
フレーズ群をあてる問題よりも終止感の結果が高い正答率を示している原因のひとつに,すでに解答らんが区切られてあったことも考えられる。
D 和 声
(問題番号−10)
これから演奏するア・イ・ウの3つのふしの中で,ふしと和音がよく合っているのが1つだけあります。それをききわける問題です。まず練習をしてみましょう。