研究紀要第22号 児童・生徒の学習能力の発達 学習能力の発達と授業の研究 - 036/062page
〈調査問題5〉
5 あなたは,手ぬいでぬうとき,どの針を使ってぬうのがよいでしょうか。
こたえ
−調査問題5の集計−
(単位%)
1 A 3 4 5 44.3 51.4 4.3 0 6 31.2 67.5 1.3 0上記のうち,Aの短い針を正答とした。短い針は別名ぬい針,長い針はくけ針と昔は呼ばれていた。
現在は,短い針で縫うのを主とし,長い針でぬうのも許容している。ただ初期の指導が慣習から短い針の指導が多いことと,教科書に短い針をもちO.4cm先がでるくらいの針がよいとの選定基準が図示してある関係上Aを正解とした。5・6年とも半数以上の者が正答であるが,長針の使用も目立って多くなっている点は注目すべきである。
小学生は手先きの発達と運針練習の少ない関係上,効果の点では(針と指ぬきの関係と手指の動き)長針が好結果がえられていることを見逃してはならない。〈調査問題6〉
6 短い針でぬうとき,指ぬきは中指のどこにしますか。1〜3のうちえらびなさい。
こたえ
調査問題6は,5の問題と関係が深いが,短針使用の場合,指ぬきをどこにするか調査してみた。
−調査問題6の集計−
指ぬきは,第1関節と第2関節のあいだにするのが正解である。5年51.4%,6年60.0%の半数の者が正答であった。3と答えた誤りの者は,5年28.6%,6年29.3%で,2と答えた者が5年20%,6年10%とあり,誤答計が5年48.6%,6年40.0%を占めていた。誤答例は,実験実習をとおすことによって,針が指ぬきからはずれ,うまく運針が運ばないし,まず実習することから正しく是正することに,期待をかけたい。
〈調査問題7〉
7 あなたは,なみぬいの針目は,つぎのどれがよいと考えてますか。1つえらんでください。
こたえ
・そのわけはなぜですか
−調査問題7の集計−
1は,表と裏が同じ針目のもの,2は波のような針目,3は大小の針目でふぞろいのもの,4はなわのようによじれた針目,5は表の針目が大きく裏の針目の小さいものを図示してみた。1の正解は,5