研究紀要第22号 児童・生徒の学習能力の発達 学習能力の発達と授業の研究 - 045/062page
段階 学習の流れ 時
間 教師の働きかけ 予想される児童の反応 指導上の留意点
◎資料・評価 課題を解決する
↓ |20
30○ 作った袋に箱を出し入れ
して,出来具合をたしかめ
てみよう。友だちの袋も観
察し合いましょう。
○ ちょうどよい大きさの袋に
仕上った友だちに,作り方
を発表してもらいましょう。
(発表の要点を板書する)
・少しゆるくした。
・ たて 箱=つつんだ 横 高さ
・のりではり合わせた。
○ ここにある袋をみて,ど
れがさいほう箱にあった大
きさか考えてみましょう。
○ では,箱を実際に出し
入れしてたしかめてみまし
ょう。
○ どのぐらいゆるくなってい
るか,グループ毎にはかっ
て調べてみよう。結果をカ
ードに書きなさい。
(実測のしかたを説明)
○ ゆるくなっているところを
「ゆるみ」といいます。
○ わきと,口をしめるところ
のゆるみは,どのぐらいが
いいかカードから考えてみ
よう。
○ ゆるみは,よくわかった
けどもとになる箱の大きさ
はどうしたらよいだろう。
(横まわり×縦まわりの布
で箱をつつむ。)
(横まわり×縦まわり/2の
布でつつむ。)
○ 袋に箱を入れたり出したり
してたしかめ,さらにグループ
の友だちの袋を観察しあう。
○ グループの中で,ちょうどよ
い大きさに作った友だちを推
せんする。
友だちの発表を聞く。
・たて,横,高さをはかってふ
たと底とわきを書いて,少し
ゆるくしてはり合わせた。
・箱をつつんで少しゆるくして
,のりではった。
・口をしめるところは,少しゆ
ったりとした。
・その他
○ 標本を外見から観察する。
・Aは長細すぎる。
・Bは,だぶだぶだな。
・Eは,口のところがきゅうくつ
そうだ。
○ グループ毎に箱の出し入れ
をする。
・@も,口のところが少しきつ
いね。
・Dも,だぶだぶです。
・Cは,ちょうどいい。
○ 1袋ずつ分担してグループ
で実測し,カードに記入する。
○ わきのゆるみは1pぐらい口
をしめるためのゆるみは,8cm
ぐらいがいい。
○ 箱の大きさの表し方を考え
る。
・縦×横が2つで,あとまわりを
加える。
・縦まわりと横まわりでもいいん
じゃないかな。
○ 教師の作業を見る。
・横まわり×縦まわり/2で行できることを期待している。
◎ 袋作りの準備物
障子紙,のり,ホッチキス,セ
ロハンテープなど
○ ここでは「ひも」をつけない
で,手で袋の口をつぼめるよ
うにさせ,口をしめるゆるみに
気づかせる。
◎ 袋の標本の条件は,つぎ
のようにする。
@口のゆるみが足りない(3p)
A口をしめるためのゆるみが多
すぎる(15cm〉
Bわきのゆるみが多すぎる。
(6cm)
C適切なゆるみ
Dわきのゆるみが多すぎる。
(3cm)
E口をしめるためのゆるみが少
なすぎる。(0.5cm)
○ 標本を外見からと,実際の
出し入れと,さらに「ゆるみ」の
実測の3点から観察することに
よって適切なゆるみの必要と
分量をよく理解させる。
○ 「口をしめるためのゆるみ」
約8cmは,箱の幅15cmの約
半分であることに気づかせ,
一般化がはかれるようにする。
・どのぐらいのゆるみがよいか,
わかったか。(エ)
◎ 横まわりと縦まわりの関係で
示される布を2枚準備する。
・横まわり×縦まわり
・横まわり×縦まわり/2
○ 横まわり×縦まわりでは箱
の2つ分の大きさになることを
視覚に訴えて