研究紀要第22号 児童・生徒の学習能力の発達 学習能力の発達と授業の研究 - 046/062page
段階 学習の流れ 時
間 教師の働きかけ 予想される児童の反応 指導上の留意点
◎資料・評価
40
45
○ のりではり合わせたところ
は,布の何にあたりますか。
ぬう幅を「ぬいしろ」といいま
す。ぬいしろはどうなっている
か,はかって調べてみよう。
○ きょうの学習で,はっきり
わかったことを,まとめてみよ
う。
○ つぎの時間の計画をたし
かめよう。
ちょうどいいね。
○ ぬい合わせるところです。
・わきは,1.5cmです。
・底も,1.5cmです。
・ひものところは,だいたい3
cm ぐらいです。
○ 布の大きさを決める要点
をまとめてノートする。
@もとの大きさ
横まわり×縦まわり/2
Aゆるみ
Bぬいしろ
○ 型紙作りです。
よくわからせる。
・箱の大きさと同じ布の必要
量がわかったか。(ウ)
○ 「ぬいしろ」は,標本のぬ
いしろを実測させて,理解
させる。
・どのぐらいのぬいしろがよい
か。(ウ)
・布の大きさは,さいほう箱の
大きさに,ゆるみとぬいしろ
を考えて決めることがわかっ
たか。(ア)
生
活
に
生
か
す(2) 実験授業結果とその考察
本時の授業をとおして,児童の学習能力がどのような思考過程を経て,定着していったか,つぎの2点に焦点をあててとらえてみる。
○ 試作の袋作りを通して,橋の大きさを(横まわり×縦まわりの半分)と,とらえることができる。
○ 資料の活用により「ゆるみ」と「ぬいしろ」のだいたいがわかる。@ 児童の思考過程の実際と考察
袋の布の大きさを,直方体の六面の広さというとらえ方から,(横まわり×縦まわりの半分)へという思考転換がどうなされたか。 (ア) 前提学習能力調査の実態
調査問題は下記のとおりである。
さいほう箱をいれるふくろをつくりたいのです。はかった寸法をもとにどのくらいの布が必要か,@〜Dの中からえらびなさい。
たてまわり52cm よこまわり38cm※紙面のつごうで,@だけ図示する。
A59cm×39cm
B59cm×39cm
C63.5cm×43cm
D33cm×40cm(正答はB)
上の問題に対する反応はつぎのとおりである。