研究紀要第22号 児童・生徒の学習能力の発達 学習能力の発達と授業の研究 - 048/062page
きつすぎたり,大きすぎるという実感から,ゆるみの必要性と適量性に気づいたようだ。(エ) 箱と同じ大きさの布は,(横まわり×たてまわりの半分)である。
=この考えに到達した様子を教師の発問と児童の応答から,とらえてみる=
T1 袋を作る前は、「箱を紙で包んで袋を作る」と考えた人は3人だったのに,実際はこの考えで作った人がたくさんいました。どうしてですか。
C1 計算していたらめんどうくさくなったから。
C2 箱の横2つと,高さ2つ分をたしたら,包むのと同じだと思ったから。
C3 包んでみたらうまくいったからです。
T2 (さいほう箱を持ちながら)「横のぐるり」を「横まわり」といいます。(メジャーで測りながら「縦まわり」も説明する)
箱にぴったりの布を,横まわりと縦まわりで表わせないでしょうか。
C4 横まわり×縦まわりかな?
C0 (ガヤガヤする。)
T3 (児童たちの考えどおり,さいほう箱を横まわり×縦まわりの布で包んでみる)
下の図 資料1参照
C0 あっ,箱が2つもはいる。(みんな驚く)
C5 縦まわりの方は,半分でいいのではないかな。
T4 (資料2のように,箱を布で包む。)
C0 ちょうどいい。
C6 横まわり×たてまわりの半分でいいのだ。
T5 (横まわり×たてまわりの半分の布をひろげて板書する。−資料3)