(イ) 形の選択について
形は,中身の大きさに合わせることを条件として選択させた。本時の授業により,事前テストと比べて考え方が変わる傾向がとらえられた。なお,事前テストは,前提能力の下位テストとして,本時の内容を中心に調査したものである。
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〈ひもつき平型→つつ型〉 |
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(1)どんな形−ひもつき平型
(2)えらんだわけ
作るのにかんたんだから(※1)
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(3)変こうした形−つつ型
(4)変こうしたわけ
ひもつきは,朝起きたとき,はずれたり,
ひもがとれていることがある。
ふくろ型は,作り方がむずかしい。 |
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〈つつ型→つつ型〉 |
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(1)どんな形→つつ型
(2)えらんだわけ
ひもを結んだりする手間がかか
らない。(※2) |
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(3)形は同じ
(4)えらんだわけ
ひもつきは,顔にあたると痛い。
ふくろ型は,きちんとしないから,だらし
なく見える。 |
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※は,つまずきの事例
(※1)
長く使用することを考えず,自分が作るのに簡単なことばかり考えている。指導によりはずれやすいことに気づく。
(※2)
ひもつき平型の使用について,あまり実際的でない思考をしている。
使用する場合のことを考えるようにしむける。
この2例でわかるように,始めは表面的なことをとらえていた児童が,標本の観察や話し合いにより,実際的な考え方に変わってきている。実際に作るときのこと,使うときのことを予想して考えられるようになり,思考の深まりが見られる。学級の全体的な傾向は,,次のようである。
〈えらんだ形〉
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1回目
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2回目
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つつ型 |
57.1%
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68.5%
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ふくろ型 |
40.1%
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31.5%
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ひもつき平型 |
2.8%
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0%
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→
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〈えらんだわけ〉つつ型の場合
○カバーがとれにくい。
○材料が少なくてすむ。
○まくらの形に合う。
○大きさに合わせて作れる。
○作りやすい。
○出し入れが簡単。
○形がよい。
○使いやすい。 |
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ここには,つつ型の理由しか示していないが,児童は,それぞれの形の特徴として考えられるものをよくは握しており,形の選択の際にかなり具体的に思考していることがわかる。また,3つの形について比較検討して考えており,自分のまくらの状態(形や大きさ)・ねぞうの悪さなどから,必要に合わせて作ろうとする態度が見られた。