研究紀要第23号 幼児教育の研究 公立幼稚園における心身障害児の実態調査および人物画テストによる性格診断の考察 - 009/015page
表7 採点基準一覧表図
No. 項 目 要 領 1頭 頭が描いてあれば,どんな形でもよい。頭の輪郭がなければ点にならない。 2眼 一つでも二つでも眼が描いてあればよい。眼らしいものでもよい。 3胴 胴があること,どんな形でもよい。横についていてもよい。 4脚 脚があること。2本あることが必要。2本が密着していることがはっきりしているときは1本でもよい(2本以上4本以下)。 5口 どんな形でも,また場所はどこでも,口が描いてあること。 6腕 腕があること。2本あることが必要,指はなくてもよい。 7毛髪A 髪の毛がどんな形でもあればよい(1本でもよい)。 8胴の長さ 胴の長さが幅より大きいこと。両者が同じでは点にならない。また輪郭がなくてはいけない。縦・横の最長部で比較する(図1-1)。 9鼻 鼻が描いてあること。(鼻孔のみのときも+。 10腕と脚のつけ方A 腕と脚のつけ方がほぼ正しいこと。すなわち両脚両腕が胴から出ている(胴からでていればよい)。 11まゆまたはまつ毛 まゆかまつ毛,またはその両方が描いてあること。 12衣服 衣服があること。裸ではないことがわかりさえすれば,釦やポケット・バンドなどが示されるだけでよい。首と分離した胴体だけでは−(図1-2)。腕が袖から出ていた場合+(図1-3)。ズボンが判れば+(図1-4)。 13毛髪B 頭の輪郭の上に描いたり,植えたようなものより進んで,頭皮の出ていないこと(図1-5)。 14首 頭および胴と区別されるべき頸の部分があること(図1-6)。ただし(図1-7)はVネックとみてNo.12は+,No.14は−となる。 15腕と脚のつけ方が正しい 腕は両方とも肩,または肩にあたるところについていること。脚は胴の下から出ていること (両脚とも)。 16指 どんな形でもよい。とにかく指が描いてあればよい(図1-8)。 17首の輪郭 首の輪郭がはっきりと描出されていること。No.14の場合は線でもよいが,No.17では輸郭が必要(頭部または胴体のどちらかに線が連続していること。) 18脚の割合 脚の長さが胴より長く,胴の長さの2倍以下で,脚の幅が長さより小(長い方の脚で割合は算出される)。 19衣服2以上 衣服を示すものが二つ以上描いてあること。たとえば帽子とベルト,上衣と靴など透明でなく,明確に身体を被うように描いてあること(連続線で身体か衣服か不明のものは−)。 20両眼の瞳 瞳があること(両眼あれば両眼とも存すること)。 21眼の形 眼の横の長さが,縦の幅より大きいこと(両眼あれば両眼とも)。 22耳 とにかく耳があればよい(腕と混同しないことが必要)。 23踵 とくに踵が描いてあるもの(靴のヒールが描いてあればよい。前向きの場合,靴が正しく描いてあれば+)(図1-9)。 24足の割合 脚と足が輪郭をもって描かれ,足の長さは足のひらから甲までの高さより長いこと。そして足の長さが脚の全長の1/3以下,1/10以上のもの。 25頭の輪郭 頭の輪郭が単純な橢円,丸,四角,三角でなく,明確に頭の形に描いてあること。 26衣服の全部 衣服がそろって,透明でなく描いてあること。上衣とズボンが必要。No.12およびNo.19が共に+であること。 27腕の割合 腕の長さが胴と同じ長さ以上で,膝まで達していないこと(膝は不明の場合,脚の中点とする。腕の