研究紀要第24号 中学校 福島県診断標準学力検査問題分析結果報告書 - 077/106page

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能だということがわかるが,最終的には【25】までの発展した思考力を得られるよう期待したいものである。

 一般に科学的な,思考力は,簡単に習得し得ないものであるが,探究の過程を重視しながら科学の方法を体得する中で少しずつ養われていくものと考える。

 しかしながら,この地質的領域は理科の中でも探究的領域をふむために,種々の困難な面をもっている。
 そのため,次のような方法で検討していくことによって充分所期の目的を達成することが可能であるように思う。
 すなわち,

ア 探究の過程の各段階のすべてを,各小単元の中で学習させようとだけ考えないで,この小単元ではデータの収集のみにウエイトをおいて指導するといった,いわゆる各段階を分離してとりあげていくという方法も考えられる。
 もちろん,その単元全体が終了したときには,探究の過程の各段階を経過し,総合されるべきものである。地質的領域の指導では,そのような方法でしか指導が困難な場合も多いようである。

イ 次に,地質的領域で重要なことは,時間的な概念のは握と俗にいわれているが,要するに野外の地層の観察を通じて(地層の重なりや地層構造の変化の観察),人類の生活時間のオーダーでは考えられないような時間経過を,種々の例やモデルにより(具体的方法は略す)なんとかは握させるような努力が必要であり,特に要求されていることでもある。


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