研究紀要28号 両親および教師からみた現代の小学生像 - 008/023page

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図11 家庭学習に対する親の態度(学年別)
図11 家庭学習に対する親の態度(学年別)

  なお,これらの傾向は,1〜2年時においては変動がない。しかし3年時以後非常に大きな変動を示し,聞かれた時にだけ教える,できないところだけみてやるは,立場を逆転し,さらには,できないところだけ見てやる,よく勉強をみてやるという回答がその割合を変えていることは面白いことである。これは現代の子供たちの学習が高度化し,2年生程度まではなんとか父母が学習内容を理解し教えることができる一つの目安になっているからとも考えられよう。また,市中心部の父母,市内地区の父母と市外地区の父母との間には,家庭学習に対する態度の差が認められることは興味深い。

(5) 読書のしつけについて

 読書については,特別に制限を加えずなんでも自由に読ませている父母が89パーセント近くもあり,ほとんどの父母は読書のしつけについて無関心無制限的な傾向であることがわかった。なお,この傾向は,市内地区よりを市中心部が,市外地区よりも市内地区にやや強い。また,親がよいと思う本だけを与えるというしつけは,逆の傾向を示し,市中心地よりも市内地区,市内地区よりも市外地区がその傾向が大であることがわかった。

図12 読書の制限について
図12 読書の制限について

図13 読書の制限について(地区別)
図13 読書の制限について(地区別)

(6) テレビについて

 現代の子供たちとテレビは,切っても切れない関係にあることは言うまでもないことであるが,本調査においても,その言葉を裏書きするような結果が得られた。すなわち,まったく自由にしているものと,ある時間までは自由にしているものを加え,実に90パーセント近くの者があまり的確なしつけを受けてないことが分った。なお,最も


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