研究紀要第30号 学年・学級経営の改善 - 001/024page

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学年・学級経営の改善

I 調査研究計画

1.目  的

 およそ組織体が,その組織目的を達成するためには能率と効率を基盤とした経営組織を合理的に編成し,その運営が機能的かつ適正に行われなければならない。

 学校経営組織もその例外ではない。学年・学級経営についても教育革新の動きは,いわゆる「閉ざされた学級」的経営から学級の集合体としての「学年」経営への移行を重視し,学年経営が学校経営における重要な課題として,これに対し積極的な取組を要求している。

 教育効果をあげる学校経営を考える場合,必ず学年経営の問題につきあたる。なぜならば,学年は単なる学級の寄せ集めでなく,それ自身一つの運営体であり,学年の経営は学校における教育活動展開の基盤であって,その果たす役割は学校経営の効果を高める直接的な内容と役割を持っているからである。

 学年経営が学校経営の実践的展開であり,その目指すところが学校の教育目標の具現化にあるとき,学年経営の実態をは握し,学校が現在抱えている学年の組織運営上の問題点をとらえることは,望ましい学校経営を志向する上で重要なことと思われる。

 本調査は,以上の目的をもって学校経営改善の基礎的資料を得,その解決の方策を見いだそうとしたものである。

2.調査内容

調査事項は次のようである。(調査問題は巻末に掲載)

 (1) 学年主任の性別・年齢構成
 (2) 学年会の校務分掌組織上の位置づけ
 (3) 学年会開催の時と機会,回数,所用時間,場所
 (4) 学年会の内容
 (5) 学年会の進め方-各係・司会者
 (6) 学年研修,学年行事
 (7)  学年会記録簿の利用
 (8) 学年団
 (9) 学年主任会の校務分掌組織上の位置づけ
 (10)  学年主任会の組織・開催の時と機会及び出席者 
 (11) 学校教育目標の学年への位置づけ
 (12) 校長が学年主任に望む職務
 (13) 学年主任を選任する観点
 (14) 校長として期待する学年経営
 (15) 学年・学級経営の問題点
 (16) 学年経営充実のための方策

3.調査方法 

質問紙法

4.調査対象と抽出校数

(1) 調査対象

 県下小学校,中学校の校長と学年主任。
 校長には調査用紙1号,学年主任には調査用紙2号を用いた。調査対象となる学年主任は1校1名とし,その担当学年は特に指定しなかったが,同一校で今年度はもちろん,昨年度も学年主任であった教師という条件をつけた。

(2) 調査校数

  県下の小学校  100校 
   〃  中学校  100校   
        計    200校

(3) 抽出校の選定条件


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