研究紀要第30号 学年・学級経営の改善 - 012/024page
このような理解にたって,学校教育目標の学年への具体化は,実際にどのような状態であろうか,実態調査によれば次のような結果になる。「その他」の内容としては,
●学年目標ではなく,指導の重点としてとらえている。
●学校教育目標の中より上年度別に重点をきめている。などがあげられる。
さらに,図11-1の結果を学校規模別にみてみる。表11-2 学校規模別にみた学校教育目標の学年への位置づけ
学年別に
細分化されている 低・中・高学年に
細分化されている 細分化
されていない そ の 他 小 中 小 中 小 中 小 中 a 型 78% 83% 17% 5% 16% 0% 1% b 型 67 80 24 6 16 3 4 c 型 68 77 21 9 8 2 15 d 型 100 100 0 0 0 0 0上の表をみて分かるようにd型では,小・中学校ともに,学校教育目標は全ての学校が学年に細分化している。
12.校長が学年主任に望む職務
上の図の結果をみても分かるように,学年主任に対して期待されているものは非常に多く,また広いものがある。学年経営が学校経営上重要な位置をしめているがために,学年主任にかけられている期待もまた大きいわけである。
図12で示されているごとく,各項目について小・中学校とも特に大きく差のあるものはない。そして,各項目ともその頻度数も大体平均しているとみてもよい。ただし,それを学校規模別にみた場合,若干の相違が現れている。
●小学校の大規模校において第1位を占めているのは「学年内職員の和合」であり,(29%),第2位は「学年の意志の学校経営への 積極的反映」(24%)となっている。