研究紀要第33号 学習指導に関する研究 - 015/092page

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的意識と思考力の発達について整理したものである。
 一応,地歴両分野における生徒の意識・能力がこのように発達するものと考え,その発達段階を考慮し,毎日の授業を展開するわけであるが,さらにこの学年発達段階をふまえた単元を計画してみたわけである。

図3 学年別に発達する歴史的意識と思考力(島根県立教育センター作成)
図3 学年別に発達する歴史的意識と思考力(島根県立教育センター作成)

図4 学年別に発達する地理的意識と思考力(福島県教育センター作成)
図4 学年別に発達する地理的意識と思考力(福島県教育センター作成)

 この試案を図解したのが図5である。各学年の始め,または終りにこの単元をおき導入,整理・終末の役割も果たす。この単元を仮りに融合単元と呼ぶ。

 第1学年の始めの融合単元は,一応「文明のおこり」とした。予想される指導内容としては,歴史的分野における日本の原始時代文化を中心に地理的分野における地形・気候などを関連づけたものが考えられる。さらに地形や気候と関係の深い世界の四大河文明につなぐことによって「世界地誌」学習への窓口とすることができる。

 この学習では,小学校で学習した認識などを十分に活用させることはもちろんであるが,さらに郷土にある古墳を見学させたり,出土品や写真を見せたりする,いわゆる身近にあるもの,より具体的なものから事実をは握させるように指導したい。

 なお,授業時数計算のために第1学年では歴史的分野を,第2学年では地理的分野を中心に構成し,それぞれの分野の時数として計算することが


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