研究紀要第33号 学習指導に関する研究 - 041/092page

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が,いま,非反転入力端子に結合容量Cを通して負のパルスが入ってきて
Vn−Vf<0
となると,その瞬間から出力は−Vccに反転するというわけである。
 このとき,非反転入力電圧Vnは

また,反転入力端子には負帰還路を通して負電圧が作用して,コンデンサーCの充電が始まる。
そして,このCの電圧Viが上のVnに達すると出力は,再び元の状態+Vccに戻るわけである。
 このときのパルス巾Tは

R1=R2であれば
T≒0.7CR
(注)※1について
 回路図で,反転入力端子の電圧は,Cの電圧Viに等しいから


これを解いて

kは積分定数でt=0のときVi=Vf

上式で
のときのtを求めれば,それはパルス巾Tであるから

これを整理して

ここでVcc》Vfだから

(2) 回路の具体化

 ところで,この回路で得られるパルスは静止の状態で,高電圧となっている。これでは生物体への電気刺激装置としては不適格である。さらに,出力パルスは正として取り出せる方が都合よい。

 この問題の解決策は,図2の回路でバイアスをかける方法も考えられるが,私は,OPアンプを正の片電源で使用することで解決することにした。
この方が,一挙にかたがつくし,とても具合いがよいようだ。(Rを半固定にしておくと調整が楽である。)
図4
図4

 はじめの静止状態では,出力も非反転入力端子の電圧も0ボルト。また R1=R2であれば,反転入力端子には1/2Vccの電圧が加わっている。
 そこで,例のように結合容量Cを通して負のトリガパルスが送られて反転入力端子の電圧が,非反転入
図5
図5


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