研究紀要第33号 学習指導に関する研究 - 050/092page

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AR3は,バイアス電流によるOPアンプの誤差を打ち消すためのもので※1
で定められる。

※1 当然のこととして,増巾器は入力が0のとき出力も0であることが望まれる。
 ところで,OPアンプの各端子には入力バイアス電流I1,I2が流れる。(図4)

 そのため,非反転入力端子の電圧Vnは

反転端子の電圧はVi

出力電圧を0にすればよいから

ここでI2=I2であれば

 さて,これで万事解決のようにみえるが,実はそうではなく,前式が成立するには前提条件としてI1=I2が必要であった。
しかし,現実のOPアンプでは,I1≠I2
このI1−I2をオフセット電流と呼んでいるが,このため調整は決して単純なものではない。
 なお,バイアス電流調整の方策の一つとして,R3に半固定のものを用いること都合がよい。

5.試作品とそれを用いての実験

 全体の回路は,図5に示す。
これといった難かしいところはないが,ヒーター電流の調節,つまりRの決定に手まどる。
 Rは,使えなくなった巻線抵抗器をほどいて使うのもよいし,またニクロム線でもよい,
写真1
写真1

試作品とそれを用いての実験


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