研究紀要第33号 学習指導に関する研究 - 070/092page
た場合に,接点AとCの間隔を調整しようとしたためである。
はんだづけ作業を中断したときに,接点Aのくぼみにこて先をのせる。接点Aは,その重みでCに接触し,ダイオードの入った回路に切り替えられる。作業再開のときは,こてを持ち上げることになるから,接点Aは上方にもどり,Bと接触して,もとの回路に切り替えられる。
(5) 自動スイッチ設計の資料
自動スイッチは,自作することになるから,はんだごての重さと接点Aの曲げ距離,BCの高さとの関係を決定づける基礎資料が必要になってくる。
1)はんだごての重さ
@ 測定の条件
はんだごての,どの部分を接点Aのくぼみにのせるのかにもよるが,ここでは,のせたときに,比較的安定し,かつ,のせたり,持ち上げたりするのに便利であることを考慮して,こて先が,本体に取り付けてある止めねじの部分を基点にした。しかも,こて先の高さが,30mmの高さに傾斜しているものとして測定した。
A 試料
○H社製 100V−40W
はんだごて 10
B 用具等
○ばねばかり(2g目盛り) 1
○鉄製スタンド 1
○直角定規(15cm用) 1
○木工用さしがね(30p用) 1
○金工用定盤 2
○綿系(30白色) 若干
C 測定方法
写真−15のように装置し,はんだごての柄端を基準線にあわせる。こての先端が30mmの高さになるよう直角定規で確認する。さらにばねばかりとこてをつるした綿系が,垂直になるよう,さしがねでたしかめ,測定した。
写真−15
D 測定結果
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 重量(g) 44 44 44 44 44 46 42 44 44 44
表−3測定結果は,表−3のとおりであり,接点Aのくぼみにかかる荷重は,42〜46gと考えればよい。なお,使用するはんだごてによって,その重量が異なるから,それぞれについて測定しなければならない。
2)接点Aの荷重と曲げ
@ 測定の条件
接点Aのくぼみに,こてのねじ部のところをのせるので,Aの支持金具から若干はなれたところに荷重がかかる。したがって,その距離を25mmと定めた。つまり,試料を固定した位置から,25mmの長さの先端中央部に分銅をつるし,その曲げ距離を測定した。
A 試料
○燐青銅板
0.3×8×90 1
0.3×10×90 1
B 用具等
○分銅 10g,50g,各1,20g 2
○金工用定盤 1
○金工用Vブロック 2
○ハイトゲージ(1/50m/m) 1
○木工用さしがね(30cm) 1
○木工用はたがね 1