研究紀要第33号 学習指導に関する研究 - 071/092page
○虫めがね 1
○マイクロメーター用スタンド 1
○綿糸(30白色) 1
写真−16のように,
ア.定盤上に,Vブロックを縦に2つ重ねその間に試料を25mm出してはさむ。
イ.分銅を下げたとき,その重みで,上のVブロックが持ち上がらないように,はたがねで,定盤の足とVブロックの上面を押えた。(このとき,定盤面とVブロック側面が直角になるよう,さしがねでたしかめる。)
ウ.荷重をかける前に,ハイトゲージのスクライスバーで,試料の高さを測定しておき,10gごとの荷重を加え,その曲げの距離を測定した。(このとき,試料の基準点とスクライスバーの一致点を虫めがねで拡大し,誤差の縮少につとめた。)
エ.分銅は,つまみの部分を綿糸で結び,試料幅の中央基準点に,セロテープで糸端を固定した。
オ.ハイトゲージの読みは,小数点2位を四捨五入して測定値とした。
D 測定結果
10 20 30 40 50 60 8mm 0.5 0.9 1.3 1.7 2.1 2.5 10mm 0.4 0.7 1.0 1.4 1.7 2.1
表−4
8mm幅の試料は,10g増すごとに,0.4mmずつ曲げの距離は増加している。また,10mmの場合は10〜30gまでは0.3mm,40gと60gのときは0.4mm増している。これは測定上の誤差かあるいは限界か,多くの試料を測定して検討してみる必要がある。
3)接点Aの幅と曲げ
@ 測定の条件
試料の幅を6,8,10,12,14,16mmと増した場合に,同一荷重のもとでは,曲げの距離はどうなるか。つまり,試料を固定した基準線より25mmの長さで,50gの荷重のとき,各試料の曲げの距離を測定した。
A 試料
○燐青銅板
0.3×6×90 1
0.3×8×90 1
0.3×10×90 1
0.3×12×90 1
0.3×14×90 1
0.3×16×90 1
B 測定用具,方法は2)と同じ
C 測定結果
試料幅(mm) 6 8 10 12 14 16 曲げの距離(mm) 2.9 2.1 1.7 1.4 1.2 1.1表−5
表−5の結果から,試料の幅が増加しても,曲げの距離は規則正しく減少はしていない。
幅が狭いうちは,その減少も大きく,14と16mm幅とでは,わずか0.1mmにすぎない。
4)接点Aの幅の算出
はんだごての重さがわかり,接点ACの間隔を決定したら,接点Aの幅が計算によって算出されると大変便利である。今までの各側定値の資料などを使って,その算出を試みてみた。
図−16において,
L=試料の長さ F=荷重
a=〃 の厚さ =曲げの距離