研究紀要第33号 学習指導に関する研究 - 082/092page
続いて目についたのは,「必修クラブは,レクリエーションか,授業の延長か」という問題提起である。全体の概観として感ずるのは,まだ暗中模索の段階にありながらも,それぞれ学校独自の方向を少しずつ,つかみはじめているということであった。
2.クラブ活動(英語)に関する生徒の意識
生徒の健全な趣味や特技を育てようとするクラブ内のふんい気や人間関係の問題はどうなっているのであろうか。このことについて実態をは握するために「生徒の英語クラブに対する意識調査」を行った。
表3 英語クラブの生徒数
学年 中学校 高等学校 男 女 計 1 79 110 189 217 2 16 65 81 102 3 19 82 101 58 計 114 257 人
371 人
377
(1) クラブの希望と満足度
@ 英語クラブの選択
○ あなたは,今のクラブにどのような気持で入りましたか?
−中学校−
図5
クラブ活動の運営が意欲的に活発にされるかどうかは,クラブ選択の指導が適切であったかどうかに大きく左右される。生徒の興味関心に応じて自主的に選択された場合には,クラブのメンバー相互の間に志向の共通性についての自覚,同好のものの集まりの親和感が集団を支える原動力になっているものと思う。
ところが,この調査の結果,男生徒の41%女生徒の36%が自己の意志以外の要因でクラブに入部しているわけである。更に,なんとなく」(男女共17%)入部する目的意識の弱い生徒が,活動内容の如何によらず常に不満を表わしているのは当然である。他のクラブに比してこの17%のクラブ構成員をかかえている顧問教師の苦労がいかに大きいかを考えていただきたいものである。
高等学校では自分の意志で英語クラブに入ったものが半数以上であることが上の表によって確認できる。次に「なんとなく」という生徒が予想外に多い。