研究紀要第35号 学習指導に関する研究 - 025/066page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

(3) 純物質,混合物の凝固点測定(その2) 冷却曲線を画いて

 ここでは(2)の測定を実施した後で,さらに内容を深めて,溶融物を冷却してゆく過程で,時間と温度との関連をグラフ化し,冷却曲線を画かせる実験である。

 純物質については凝固点が一つなので,さして時間がかからないが,混合物の場合,共融点まで確認するとなると,共融点が低いだけに,長時間かかるので,ここではつぎの方法を実施した。

 試料 @ パラジクロールベンゼン 4g

     A パラジクロールベンゼン 2g と,ナフタレン 2g の混合物

 準備 試験管(15mm)2本,棒温度計2本,
     ビーカー(200ml),スタンド,
     外浴用プラスチック容器(1位),
     マグネチックスターラー,サーミスタ温度計,
     記録計(無ければストップウォッチで計測記録をとる),氷

 装置

図7

 実験法

 試験管内に試料を入れ,共融点より15℃位高い温度の湯を入れたビーカーに浸して,内容物を溶融させ,サーミスタ温度計を入れる。
 試験管とサーミスタ温度計をスタンドで固定する。

 試料 @の場合は外浴は用いないでビーカーの湯をマグネチックスターラーを用い自然冷却しながら温度を記録させる。

 試料 Aの場合は溶融後,外浴に水を少しづつ入れながら間接的に冷却してゆく,ビーカー内の温度が35℃位になったら外浴には氷片を少しづつ投入して外浴温度を15℃位にしてやる。
 記録は,@と同じ

〔図8〕 パラジクロルベンゼンの冷却曲線
〔図8〕 パラジクロルベンゼンの冷却曲線

〔図9〕 混合物の冷却曲線
〔図9〕 混合物の冷却曲線


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は福島県教育センターに帰属します。
福島県教育センターの許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。