研究紀要第35号 学習指導に関する研究 - 041/066page
3 研究結果及び考察
(1) サーブの様相について
観察結果によると,ゲームでプレーされたサーブは,アンダーハンド・サーブ,フローター・サーブ,オーバーハンド・サーブの三種類であった。
図1は,サーブの総打数に対する各種サーブの占める割合を学年ごとにまとめたものである。これを学年別にみると,1年では,フローターサーブとアンダーハンド・サーブを合わせると全体の79%を占め,フローター・サーブの方がアンダーハンド・サーブより多く打たれていることがわかる。2・3年でも,アンダーハンド・サーブとフローター・サーブが多く打たれているが,2年では,アンダーハンド・サーブとフローター・サーブは,ほぼ,同じぐらいの割合を占め,3年では,アンダーハンド・サーブの占める割合が最も高くなっている。
このことから,アンダーハンド・サーブは,学年が進むにつれて多くなり,一方,フローター・サーブは,減少する傾向にあるが,各学年ともにアンダーハンド・サーブとフローター・サーブが多く打たれていることがわかる。
つぎに,図2は,サーブの総打数に対する各種サーブの成功,失敗数の割合を学年別にまとめたものである。これから,サーブの成功打数に対する失敗打数の割合は,おおよそ,1・2年では7対3,3年では8対2となっており,学年が進むにつれて,サーブの成功の割合が高くなっていることがわかる。
さらに,図3は,各種のサーブの総打数に対する失敗打数の割合を学年別にまとめたものである。
これによると
@ オーバーハンド・サーブは,他の二種類のサーブに比して,失敗率が高い。
A これについで,フローター・サーブの失敗率が高い。(ただし,学年が進むにつれて,低くなっている。)
B アンダーハンド・サーブの失敗率は,最も低い。傾向がうかがえる。オーバーハンド・サーブの