研究紀要第35号 学習指導に関する研究 - 043/066page

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 また,パス,トス,スパイク,ブロックの各プレー総数に対する失敗プレー数の割合(失敗率)は,パスが最も高く,なかでも,アンダーハンド・パスが高くなっている。

以上のことから,攻撃を含むパスラリーをゲームに展開させるには,最も多くプレーされ,失敗率の高い「アンダーハンド・パス=レシーブ」に習熟させ,この技能の成功率を高めることが一つの方法と考えられる。
 2・3年では,トスを上げてスパイクをするプレーが多くみられるので,トスやスパイクに習熟させ,これらの技能の成功率を高めることも必要と考える。

(3) 返球の様相

 観察結果によると,ゲームでプレーされた返球の仕方は,「一本目をパスによる返球」「パス・パスによる返球」「パス・パス・パスによる返球」「ダイレクト・スパイクによる返球」「パス・スパイクによる返球」「パス・トス・スパイクによる返球」「ブロックによる返球」とバラエティーに富んだものであった。

 図6は,これらの返球の仕方のプレー総数に対する,それぞれの返球の仕方のプレー総数の割合を学年別にまとめたものである。

図6 返球の様相1

 これを学年別にみると,1年では,「1本目をパスによる返球」が43%と最も多く,ついで,「パス・パスによる返球」が24%となっており,これらの二つの返球の仕方が全体の67%を占めていることがわかる。一方,「パス・パス・パスによる返球」や「パス・トス・スパイクによる返球」などの攻撃的な返球の占める割合が少なくなっている。

つぎに,2年では,「1本目をパスによる返球」や「パス・パスによる返球」の占める割合が減少し,攻撃的な「パス・トス・スパイクによる返球」が24%と多くなっている。3年では,「1本目をパスによる返球」が,さらに減少し,「パス・パスによる返球」や「パス・スパイクによる返球」が,わずかに増えていることがわかる。

 図7は,返球の仕方のプレー総数に対する,それぞれの返球の仕方の成功,失敗数の割合を学年別にまとめたものである。

図7 返球の様相2

 これによると,返球の仕方の成功プレー数に対する失敗プレー数の割合は,おおよそ,1・2年では6対4,3年では7対3となっており,学年が進むにつれて,返球の仕方の成功の割合が高くなっていることがわかる。以上のことから,

 @ 1年では,「パスによる返球」が多くプレーされている。
 A 2・3年では,「パスによる返球」から「パ


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