研究紀要36号 学校経営改善に関する研究 学校経営評価に関する研究 (第1年次) - 019/022page

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図2

〈要点11〉 学校経営評価は,基礎評価・総括評価から行われ,教職員は両者に参加している。

〈要点12〉 学校経営評価は,基礎評価・総括評価のほか,学校の実態によってその中間における評価がある。

 基礎評価を全職員の手で実施している学校がほとんどである。また職員会(全体会)で検討を行ない,改善の資料を得ようとしている。いずれも,学校経営のあり方から考えると望ましい形であると思われる。中間段階の評価の組織も,それぞれの学校の実態に即した機能分担・組織活動として生まれたものであろう。

 A中学校のように,評価計画作成時に設けた領域ごとの専門委員会が全職員の基礎評価をとりまとめ,さらに検討を加えている例,またB小学校やD中学校の評価委員会を設けた例,あるいは運営委員会や企画委員会などのように,本来の機能の中に評価の機能が内在している組織を生かした例など,いずれも学校経営評価を意図的・効率的に行ううえで効果のあることが予想される運用上のくふうである。

(6) 学校経営評価の時期について

 学校経営に関する評価活動が年間を通じてどのようになされているか,その傾向を調べて評価活動の年間の構想を求めようとした。
 表11は,評価の時期とその内容についてまとめたものである・学校種別,学校規模による大きな違いはなかった。

表11 経営評価の時期とその内容

時期
実施領域
方 法
学期末
その年度の努力事項教育計画の到達状況運営上の問題点など※領域や項目を選択 項目・観点を設けて話し合い・文章記述による反省が主である。
年度末
総括的
全領域を対象
評価基準及び項目や観点を設けての評価

 学期末の評価は,年度末実施の評価とくらべて評価領域も少なく,方法も簡便である。しかし,この学期末の評価反省が次の学期の経営に生かされ,さらに年度末の総括的評価へ反映され,改善の資料となるのである。経営を動態的にとらえて経営の改善と充実を図ろうとすることのあらわれと見ることができよう。


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