研究紀要第38号 学習指導に関する研究 - 022/081page

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電卓を用いて数表をつくる
 
渡 辺 十 三
(教科教育部)

1.はじめに

 高校数学の教科書にのせられている数表は,次の通りである。
 平方・立方・平方根・立方根表,三角関数表,常用対数表,乱数表,二項分布表,正規分布表,t分布表(%点)
 また,教育統計などでよく用いられる数表には,ポアソン分布表,x2分布表(%点),F分布表(%点)などがある。

 これらの数表の作成法については,初等的な数学を用いてくわしく説明している書物はないので,これの作成法についての質問がよくある。そこで,これらの数表を,初等的な数学を用いて,実際に作成してみたので,その作成法についてのあらましを述べることにする。なお,計算は,電卓オリベッティP602によったが,その際,これらの数表に関する内蔵関数を用いては意味がないから,これは勿論用いていない。
 電卓を用いて数表を作る手順は,大きく次の二段階になる。

(1) 数式を,初等的な数学を用いて,プログラム化しやすいように変形する。
(2) 変形した数式をプログラム化して,電卓で計算する。

ここで,(1)の段階がうまくゆけば,(2)の段階はそう大した問題ではないので,ここでは,主として(1)の段階に焦点をしぼって述べることにする。

2.平方・立方表

 これの作成は簡単なので省略する。

3.平方根・立方根表

 これらの数表は,ニュートンの方法を用いて作成した。

(1) 平方根表
数式

(2) 立方根表
数式


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