研究紀要第38号 学習指導に関する研究 - 035/081page

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で,大きなリニアメントから大きな断層や破砕帯,また,小さなリニアメントの模様や陰影から岩質や地層の走向・傾斜などまで判読できる。
 ランドサット衛星は,種々の情報を陸上から得るため,0.5〜1.1μmの波長域を次の4つに分け,4つのカメラで同時に撮影している。

 スペクトルバンド
  4バンド 0.5〜0.6μm
  5バンド 0.6〜0.7μm
  6バンド 0.7〜0.8μm
  7バンド 0.8〜1.1μm

 これらのスペクトルバンドで撮影された画像は,それぞれ次のような特徴を持っている。

○4バンド(緑色光に相当)
  水をよく透過するので,浅海底のようすを調べるのに適する。
○5バンド(オレンジ色に相当)
  大気をよく透過するので,地表物のようすがよくわかり,最も用途が広い。山地と平地の区別,植生の豊かな所と裸地との違いがはっきりあらわれる。
○6バンド(赤色光に相当)
  近赤外線に似て,水にかなり吸収されるので,水域がよくあらわれる。川,池,湖,海は黒くなる。
○7バンド(近赤外線に相当)近赤外線は水によく吸収されるので,川,池,湖,海が真黒にあらわれる。そこで,水の環境を知るのに適する。
  生きた生物は,この光の反射が強いので,緑の山はよく写る。うすい雲は透してしまうので,地表物は鮮明に写る。

 以上のように,各バンドはそれぞれ特徴をもっているので,学習目的に適したバンドの画像を選定せねばならない。地形や地質を対象とする場合,5バンドが多く用いられているが,外に7バンドもよく用いられる。
図4 福島県土の主なリニアメント
図4 福島県土の主なリニアメント

参考事項
・ランドサット画像
 東京都港区六本木7丁目15番17号ユニ六本木ビル7階 リモートセンシング技術センター
 カラー写真(17×18pのもの)  7000円
 白黒写真(17×18pのもの)    2500円


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