研究紀要第38号 学習指導に関する研究 - 054/081page
○音域を広げる。(終止音を意識させながら,歌わせる。)
○民謡の表現へと発展させる。
譜例9 「西郷の盆踊り歌」
C 3学年では,「拍節的でないリズムの民謡」を教材とする。共通鑑賞教材「鹿の遠音」と関連づけたり,「拍節的なリズムの民謡」と比較させながら表現させる。
D 新学習指導要領で示されている「日本民謡の旋律における装飾的な音の動き」(第3学年2のA(2)ア)では,旋律の装飾的な音の動き,すなわち,節回しや小節(こぶし)の表現ができるようにするとともに,日本民謡の特徴を理解させる。
譜例10 「いわきの餅つき歌」
a 旋律の骨格をまず歌えるようにする。
○小節(こぶし)の付け方を工夫させる。
b 現地の人が歌ったもので,節回しや小節(こぶし)の付け方を自分たちの工夫したものと比較させ,表現に生かす。
E 動作(踊り)を伴う民謡を教材とした場合は,できるだけ身体表現を通して,民謡の素朴な美しさや楽しさを味わわせる。
F 民謡の伴奏として楽器を活用する場合,次のような活用が考えられる。
ア リズム伴奏を付ける。
太鼓(樽太鼓あるいは,ボンゴ)・拍子木・鉦など
イ 横笛のパートをリコーダーで模奏する。譜例11 「大久保の田植踊り(お正月)」
ウ 太鼓やリコーダーで,前奏や間奏を工夫して作る。G 民謡の旋律をアルト・リコーダーなどで演奏する。
H 器楽曲に編曲して合奏を楽しむ。