研究紀要第38号 学習指導に関する研究 - 059/081page

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に応じて基礎的要素を段階的に取り入れた製作が行われるようになっている。各段階で,ひとりひとりの児童・生徒にしっかりと基礎技能が身につくように指導したいものである。

3 題材の選定

写真1 スモックのいろいろ
写真1 スモックのいろいろ
 写真1のように,スモックにはいろいろな形があるが,次に示す観点を考慮して選ぶようにする。

(1)生徒の年齢・体型にふさわしく調理実習用の作業着としての機能を備えたもの。

(2)生徒の発達段階や実習時間を考えて縫製が容易に出来るもの。

(3)基礎的な事項を中心としながら部分的な考案によって生徒の創意工夫が生かされるようなもの。

実習題材決定のまえに
 上記(1)〜(3)の観点を考慮し,以下に示すように○□△など各項目について評価し,評価の高いものを選定する。

表1 実習題材のチェックリスト

        \スモックデザインパターンの種類
         \      
題材選定の観点
    A
スモックデザインパターンの種類















(1) 構成・計画 ○わき縫い目なし
(2) 材料の選択

(3)





ア 採寸・型紙
イ 裁断
ウ ・二度縫い
・三折り縫い
・見返し布
・そで付け
エ 用具
オ ミシン
(4) 作業と被服
標準製作時間 17
用布量 1.8〜2.0m
ミシン縫いの距離 約 9.5m
裁断上の問題点 ○ やさしい
△ 一方向きの柄
△ 残り布が少ないので注意する
縫製の難易度 ○全体にやさしい
△ そで付けがやや困難である
△ ひも作り,ひも付けが割合時間がかかる。
機能性・着用範囲動作のためのゆとり ○ウェスト辺にゆとりがあるので作業しやすい。
○体型をとわない
着用の意欲 ○調理実習時や家庭でも喜んで着用する。
デザインの変化工夫 ○えりぐり,ポケットなどに創意工夫をする。
ししゅうなどで変化をつける。
○……よい □……不十分 △……配慮が必要

4 スモックの構成

 上記のチェックリストを通して検討し,スモックのデザインが決定したら,実習するスモッ


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