研究紀要第38号 学習指導に関する研究 - 062/081page
写真4の6目のように織糸ずれや8目のように布目裂けを生じて,縫い目の強さとはならない縫い糸の太さと縫い目の強さは,針目が等しい時は縫い糸が太いほうが強さは大である。
スモックの場合は,ブロードのよこ布を縫い合わせることが多いから,糸は綿60〜80番とし針目は,4〜5目位が適当である。
写真4 織糸ずれ・布目裂けの状態(2) 縫い方による縫い目の強さ
実験方法@ 実験材料
表5 実験材料
実験布 繊維 組織 厚さo 糸密度 たて よこ デニム ポリエステル 65%
綿 35% 綾織 0.45 36/p 34/p ギンガム ポリエステル 65%
綿35% 平織 0.23 33/p 24/pB 縫い方・方法
布の寸法は(1)の実験布と同じにする。布は,スモックの脇縫目としてよこ方向とする。
ひとつの試料につき10枚用意する。B 測定機械
ショッパー型織物強伸度試験機
C 実験結果及び考察
図2 縫い方と縫い目の強さ縫い方による縫い目の強さは,割り縫いよりも縫い目2本の二度縫い折り伏せ縫いの方が強い。
特に折り伏せ縫いでは,割り縫いよりもその強さの程度は1.2〜1・8倍である。スモックの場合は,発達段階からみて二度縫いが適当と思われる。(3) 縫い代の始末と洗たくによるほつれの関係
実験方法@ 実験材料
(1),(2)の実験で用いたブロード,デニム,ギンガムを使用した。
A 縫い代の始末と組み合わせ
B 洗たくの条件
洗たく機
洗たく法
洗剤 弱アルカリ性合成洗剤 0.08%
浴比 1:30