研究紀要第39号 授業研究と評価 2-1-2方式の授業研究 - 004/038page

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の判定が難しいこと」も解決されるであろう。

わたしたちは,問題点A,Bの原因をこのようにつきとめることができた。次には,当然,「授業研究の研究主題をどう選ぶか」が問題になった。しかし,これに対しては,すでに述べた「適格主題を選ぶこと」で良いとし,それよりも,「適格主題を選んだとして,それの解決策を,具体的にどう学習指導案の中に位置づけたら,結果として,より実りのある事後研究会のまとめができるか」について研究すべきであるとして,次の研究副主題と仮説とを設定した。

   (研究副主題)

2-1-2方式の授業研究

   (仮 説)

「2-1-2方式の授業研究」において,授業観察の観点,方法を明確にした学習指導案を作成すれば,事後研究会でのまとめが焦点化され,評価が適切になされるであろう。

このように研究副主題をしぼり,この仮説を検証するために,自由な発想のもとに,従釆の形式にとらわれない,新しい形の学習指導案づくりを目指すことにした。

(7) 新しい学習指導案づくりを目指して

「2-1-2方式の授業研究」における学習指導案は,

@ 「本時の目標の達成」に関しては,本時の具体的な目標が,過程の中に明確に位置づけられ,それらが観察の観点として明示されている。
A 「研究主題の解決」に関しては,研究のねらいや研究主題の解決策が明示されており,「研究主題の解決」へのせまり方を,「研究主題の解決策を,本時の内容に合った形に具体化して,過程の中に位置づけること」としてとらえ,これらの具体化された解決策が,観察の観点として明示されている。
B @,Aの観点に対する評価の方法が明示されている。
C 観察の記録ができ,また,学習指導案の修正すべき点などに関する意見も記入できる。
以上の内容を盛りこんだものにしたい。

とすれば,研究主題が適格なものであることを前提として,@〜Cの内容を盛りこんだ研究授業のための学習指導案は,どのような形式のものが,より有効適切なものであるかが問題になる。
仮説を生かした,より有効適切な研究授業用の学習指導案を生み出すこと,これがわたしたちの課題であった。

(8) 研究計画

 ●6月〜8月  仮説を生かした学習指導安の研究
 ●9月〜11月  研究した学習指導案による授業研究の実施。授業研究は,小学校社会,算数,理科,音楽,体育の五教科で,各2回ほど実施する。仮説の検証は,事後研究会での成果による。
 ●12 月  紀要原稿執筆開始
 ●1月19日  紀要原稿完了。
 ●3 月  紀要完成

(9) 研究委員会の研究経過

 ●第1回研究委員会(第1回研究部会) 研究の趣旨の説明 (54.5.3教育センター)
 ●第2回研究委員会(全体会) 研究の反省 (55.2.28教育センター)

@社会科研究部会
 ●第2回研究部会 (54.7.3教育センター) 研究主題の検討
 ●第3回研究部会 (54.8.23教育センター) 授業研究の指導案の作成
 ●第4回研究部会 (54.10.2教育センター) 授業研究の指導案の作成


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