研究紀要第39号 授業研究と評価 2-1-2方式の授業研究 - 006/038page

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いて,以下に説明するが,「W 授業研究の実践例」の中に見られる学習指導案を参照してほしい。

「2−1−2方式の授業研究」のための学習指導案

 ●研究主題……自校の児童生徒の実態からとらえられた,より具体的なものであること。
 ●研究のねらい……研究主題を設定した理由を明確にする。その際,研究主題と児童生徒の実態との関連を明らかにし,研究の必要性と研究の方向を述べる。研究主題が具体的であれば,ねらいも具体的になる。
 ●研究主題の解決策……研究主題をいかに解決するか,その解決策を具体的に書く。箇条書きにまとめ,その番号を□で囲む。解決策は,授業に結びつくものでなければならないが,この段階では,少し大まかであっても仕方がない。また,これらのすべてが,いつでも本時の授業に関連するとは限らず,教材によっては,これらのうちの一部のものだけが関連する場合もある。

「研究主題」から,「研究主題の解決策」までをわく取りする。これは,わたしたちの対象とする授業研究では,「研究宅題の解決」と「本時の目標の達成」という二つの課題を持っており,この前者の課題が,ひと目でつかめるようにするためである。

 1.単元(題材)名……単元名または題材名を書く。
 2.単元(題材)のねらい……できるだけ簡潔に,箇条書きにする。
 3.指導計画……ひと目で本時の位置づけがわかるように書く。
 4.本時の目標……わくの中に,指導目標を簡潔に書く。次に,本時の具体的な目標を児童生徒の立場で簡潔に箇条書きにし,その番号を○で囲む。
 5.児童生徒の実態……本時の指導内容に関連した児童生徒の実態を書く。
 6.過程の各欄について

段階時間
指導内容
留意点
学習活動
観点
観察記録
観点No
評価
             

●段階・時間の欄……まず,段階ごとに時間及び時刻を記人する。そして,授業観察をしやすくし,事後研究会での話し合いを進めやすくするために,段階ごとに全ての欄に横線を入れて区切る。(指導内容によって区切る場合もある。)

●指導内容・留意点の欄……授業観察をする場合,指導内容,方法,順序などを的確には握しておかなければならない。そこで,指導内容の欄には,指導内容,方法,順序などが,ひと目で読み取れるように書く。また,この欄には,研究主題の解決策が,具体化されて,位置づけられているはずである。留意点の欄には,指導上の留意点や解決策に関する配慮事項などを具体的に書く。

●学習活動の欄……授業観察をする場合,児童生徒の活動が,観察の大部分を占める。それで,教師の指導による児童生徒の学習活動を予想しておけば,観察しやすくなるので,児童生徒の予想される反応,活動などを児童生徒の立場で書く。また,この欄には,本時の具体的な目標が位置づけられているはずである。

●観点の欄……この欄の観点とは,「研究主題の解決策」と「本時の具体的な目標」とのことである。
ここには,研究主題の解決策や本時の具体的な目標を,それがどんなものであったか,その場で,即座に読み取れるように要約して書く。

「2-1-2方式の授業研究」には二つの,課題が


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