研究紀要第39号 授業研究と評価 2-1-2方式の授業研究 - 030/038page

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どうでしょうか。

K あの発言は,この曲の本質を的確につかんでいると思いますね。ですからあの発言をもとに曲の構成について,もっと話し合わせてもいいですね。

司会 学習のめあてや方法をつかませるヒントのだし方はどうですか。

W 学習のめあてと方法の関係をカードで示し,←→でその関係を明示しましたが,あれは大切なことです。時間の最後まであれを提示しておくことは,子供に何をしなければならないか意識させることですし,解決策の学習成果の自覚にも結びつくわけです。

        (省  略)

 (3) 指導内容2について

司会 観点No.3に入ります。

S たて笛では,単に技術的にむずかしいという場合と,表現内容を考えてゆく上でのむずかしさがあると思いますが。

K その通りだと思いますね。「メヌエット」の場合,2パートのG#,トリルなど,子供達は運指のむずかしさを指摘しましたが,そこが吹けるだけでなく,さらに美しく吹くにはどうするかですね。

W その点,7小節と15小節など,教師がいつもよい奏法の例だけを示さず,悪い例を示しましたが,あれはあれなりによかったと思いました。

 その例に対して,子供は「タンギングが悪い。」といいましたが,ここで「ではどうすればよいか。」を問い,子供達に工夫させてもよかったですね。

司会 では,レガート奏についていかがですか。

K レガート奏がたて笛の奏法で重要な面をしめていることはいうまでもないのですが,本時の場合,子供自身もかなり気をつかっていたと思います。個人差はありますが,全体としては美しいレガー卜奏ができていたと思います。

S ただ発表のとき,黒板の楽譜を見て,友達には背を向けることになりましたので,吹き方の様子,表情などわかりにくかったと思います。音だけでなく,運指や顔の表情など,みんなに見てもらうことが,さらに楽しい学習になると思いますね。

司会 各パートともどの程度正確にしかも美しく演奏できたでしょうか。

K 私の評価では,1パートの場合85点でよかったと思いますし,2パートは82点,3パートは90点で,各パート中一番よくふけたと思います。特に低いC音,F#などよい音でした。

W ただできない子供を配慮した上で,演奏が終ってから,一言ほめことばがほしいですね。「よく次けたなあ。」という簡単なはげましが,さらに自信をつけるのに効果的ですからね。

        (省  略)

 (4) 指導内容3について

司会 では観点No.4に入ります。

 1回目(女),2回目(女),3回目(男),のグループ発表がありましたが,演奏について,仮に点数で表すとどうなるでしょう。

K 1回目は90点,2回目95点,3回目75点というところでしょうか。変な音を出しているのもいましたが,男子の75点はかなりよく吹けていると思いますね。

司会 演奏について感想の話し合いはどうでしょうか。

W 挙手の子供は前回の授業よりは多くなったと思うし,話し合いの内容もかなり具体的に突込んだものになってきています。しかし,各パートのバランスについての意見,リズムの問題などに話題が集中してしまったようですね。ですから欲をいえば,音色の問題などもすこしふれさせたかったですね。

司会 美しいアンサンブルにするために六つのヒントをあげましたが,これについてはいかがですか。

I ヒントの各々が段階的になっており,効果的なヒントだったとは思いますが,それらひとつひとつについて確かめる時間があれば,なおよかったので,はないでしょうか。

K 確かにどのヒントもおろそかにできない大切


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