研究紀要第39号 授業研究と評価 2-1-2方式の授業研究 - 036/038page
Si ええ,1回です。2回目は………。これはできないなあと言ってやめてしまったようです。
司会 これはできないなあ,主題解決のポイントになるところですね。一つのことばかりに取り組んでいるわけにもいかないし,工夫は大切だし……。
加藤 高く跳べば……。ということを子供たちから引き出したかったのですが。助言不足でした。
Sa あまり工夫を押し付けると,ずるい方法が出たりする心配がある。難しいところですね。
Si 片足ずもうを行っていた時は………N君の相手はT君,N君は半ばあきらめている様子でしたね……。
M そうです。2回か3回当たると,「ころり」。でも,やっているうちにだんだん続くようになる,体で何かつかんでゆくのですね。
加藤 T君の馬乗りは,1回目,うまくゆきませんでしたね。個別指導をすべきでした。
W Sさんは,ジグザグ跳びは,リズミカルで上手,手たたき,足打ちは完全でない,片足ずもうは,相手(男子)を4回KO,馬乗りは,一生懸命やっていました。
M 特にN君を中心にみていましたが,調整力,リズム感,バランスというような体を操作するこうが体得されていないと感じました。……昔は,野とか山とか外に出て遊びまわっていたことで,バランスとかリズム感とか自然に体得したのでしょうが,今の子供たちにはそういう遊びがないので,これらの運動をみても何かギクシャクしてしまうようになる。それぞれの運動のねらいを高めるのも一つの方法でしょうが,このような運動を面白くやらせてゆくことだけでも意義があると考えながらみていました。
W 手たたき,足打ち,と具体的目標はありましたが,観点No,6,7は評価0ですか……。そして,No,8は+1!
司会 マイナス評価はございますか………それでは,指導内容5,リレー遊びにうつります。観点No,9をお願いします。
W 計時をしてもらえる,記録してもらえる,そのことがこの記録表によって子供たちは,はっきりつかめました。記録表を示しただけで「ようっし」となったのではないでしょうか。
Si 発言,表情など………。意欲的な様子が観察できました。
司会 ここは,二つの意見に皆さん同じだと判断しますが……(全員同意)……観点No,10を。
K 意識的か,そうでないかはわからないが,ふくらんで走って,折り返しをスムーズにしようとしている様子もうかがえた。意識ではなく視覚なのでしょうか。
M たとえば,手の振りとかフォームはどうなのでしょうか。
加藤 低学年の場合,相手を気にしないで走る,まっすぐ走る,この二つで良いようです。
司会 これは,全員よくできていると思いますが ……抽出児はどうでしょう。
Sa,W,K,Si,M +1です。
司会 トンネルくぐりはいかがでしたか。
M 1回目は,ダンボール箱をつぶしたまま,2回目は広げて立てて置いたんですね。N君は,1回目は負けたので,2回目もどうせ負けるんだという表情と態度がみえたが,箱を立てる段階になって,が然,興味を示してきました。ちょっとした工夫で興味や意欲が変ってきますね。
K 最初から箱を立てておけば,2回目はあれほどスムーズにくぐれなかったと思う。1回目に床面のつぶれた箱を広げてくぐる運動をしておいたので,2回目が,低い姿勢で,素早くくぐれたのではないか。
Si ここで感心したことは,T君もそうだが全力疾走でトンネルに飛び込んでゆく,そうすると帽子がトンネルにひっかかって落ちるんです。自分で拾うのかと見ていたのですが,全く我関せずなのです。そうすると,友達が自主的に出てきて拾ってやる………。
K,Sa 何回もその場面はありました。
Sa ここでねらっている友達と協力,仲良くするという場面は,各所に出ていた。一つは,負けた理由を問われた時,子供たちは,転んだ!と言ったが,誰が転んだかは,言わなかった。それか