研究紀要第41号 学習指導の個別化 個を認める研究 - 017/044page

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国語科学習指導案 昭和55年10月25日 第5学年1組
   
  指導者 湯野小教諭 佐藤  勲

1.研究主題「個を認める研究」
  −学習意欲を高めるために−

 学習を進めるための前提として大切なのは,児童の学習意欲である。
 しかるに,意欲をもたせ,積極的に学習に取り組ませるための具体的な方法については,いつも実践の場で問題にされながらも,いまだに適切な方法は見い出されていない。
 本研究では,児童の個性と学力に応じて,意図的・計画的に,まんべんなく「個を認めるはたらきかけ」がなされていけば,その「認められた」ことが契機となって,どの児童も,意欲的・積極的に学習に取り組むようになるのではないかと考え,一斉指導における「個を認める」はたらきかけのあり方を追求する。

2.研究主題の解決策

  (1) 前提条件  
    @ 一人一人の児童の性格と学力とを把握し,個を生かすために,下記の資料を活用する。
   ・Y−G性格検査 ・学力検査 ・知能検査 ・前学期の成績 ・事前テスト
A 授業の中で,児童の主体的な活動の時間をできるだけ多くとり,教師はその間個別指導に努める。
 
  (2)解決策  
    授業ごとに,あらかじめ3〜4人の児童を決めておき,その子たちを授業の中で「認める」場を意図的・計画的に設定し,短時日のうちには,少なくとも1回は,どの児童も,「認める」ようにする。このことを継続して行なう。  
     
  3.研究主題と本時とのかかわり  
 
児童名
前学年評定
学力SS
知能SS
Y−G性格類型
所        見
A
2
35
44
B’
・気分の変化が著しい。感情的,きちょうめんでない。
・気が向くと本気でやるが,根気が続かずあきやすい。
B
3
56
48
AE
・気が利かない。神経質で引込思案。
・発言は少ないが,真剣に努力する。
C
3
44
37
C'
・活発で,人と一緒にはしゃぐことが好き。
・仕事は速いが,やや雑。
D
4
53
48
A”
・活発で,仕事が速い。やや感情的。
・反応が速く,積極的だが,早のみこみしやすい。
 

1.単元名 作品の主題を(三人の旅人たち)

2.単元の目標

(1) 反復と対比による文章全体の構成をとらえながら主題を読み取り,感想を持つことができるようにする。
(2) 言葉の係り受けなど,文の組み立てや語句の使い方を工夫して文が書けるようにする。
(3) 言葉の係り方や照応の仕方,語句の役割について理解する。

3.指導計画……(総時間数7時間)

(1) 全文を読んで感想を持ち,学習の計画を立てる……(2時間)
(2) 情景を想像し,作品のおもしろさを味わい,主題にせまる。……(4時間)
・さばく駅の三人の生活について読み取る。……(1)(本時)
・三人の旅について読み取る。……(1)
・今の三人の生活を読み取り,感想を書く。……(1)
・情景を味わって朗読し,学習のまとめをする。……(1)
(3) 言葉の学習をする。……(1時間)

4.本時の目標

 第一段落を読み,砂ばくの情景を想像し,三人の生活の様子を読み取らせる。
@ 大きなさばくの様子,小さな駅の様子がわかる。
A さばく駅の三人の仕事の内容や,三人もいたわけがわかる。
B 三人が毎日の仕事に対して,どう考えていたかがわかる。
C 「しんから幸せでなかった」わけがわかる。

5.児童の実態……略


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