研究紀要第41号 学習指導の個別化 個を認める研究 - 022/044page

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6.過程

段階時間
指  導  内  容
留   意   点
9:25





5分
1.前時の学習について話し合わせる。
○一行詩について
2.本時の学習のめあてをつかわせる。
「しもやけ」の詩で,うまく書いているところ,工夫しているところを読みとる。
○前時に一行詩を書いたときのことを想起させ,よくできたところやむずかしかったところについて話し合わせる。
  ・何を書いたらよいか見つからなかった。
・どう書いたらよく表せるかわからなかった。
・よく書けた。
それでは,「しもやけ」という詩を読み,うまく書いているところ,工夫しているところを調べて,これから詩を書いていくのに,どんな書き表しかたがよいのか,考えていってみよう。
9:30





30分
3.うまく書いているところ,工夫しているところを読みとらせる。
  (1) しもやけの様子を想像させながら黙読させる。
(2) しもやけのかゆさを強調して表現しているところをおさえ,その効果について理解させる。
    ○比喩の表現効果をつかませる。
       
      ・たとえることによって,物事の様子や気持ちを鮮明に伝えるはたらきを持つ。
   
   
   
   
   
  ○反復の表現効果をつかませる。
     
     
    ・くり返すことによって,調子を強めたり,リズムを整えたりするはたらきを持つ。
   
   
   
   
   
  ○「しもやけ」の詩の比喩,反復の表現効果についてまとめる。

「しもやけ」の様子がよくわかるなあ,と思うところを考えながら黙読しなさい。
「しもやけがかゆくてたまらない」ことを,うまく書いているところはどこか。



○いろいろ出てくることが予想されるが,
「五本の指が,火事だ。」
「真っ赤に燃えている。」
「指の中で,だれかがこそばす。」
の表現をおさえる。
※〔A〕に指名
(気が弱くあがり易いが,やる気があるので,この場面で発表させ,自信を持たせたい。)
○比喩を「……火事のようだ」のようにすると,感じがどう変わるか考えさせ,暗喩による力強い表現に気づかせる。
※〔D〕に指名
(ていねいな学習をするが,積極さが足りないので,ここで発表させ,自信を持たせて進んで取り組むようにさせたい。)
○「かゆい。かゆい。」
「だんだん、だんだん……。」
「ちくちく,ちくちく……。」
の表現をおさえる。
※〔C〕に指名
(能力はあるが,努力が足りないので,ここで発表させ,自信を持たせてやる気を起こさせたい。)
○反復がないと,どんな感じになるか考えさせ,反復によってしもやけのかゆさや痛みを強調していることに気づかせる。
※〔B〕に指名
(落ち着きが足りず早合点しやすいので,ここでじっくり考えさせ発表させたい。)
○比喩や反復の表現効果を考え合う中で,しもやけになった作者の様子や気持ち,しもやけの状態などを豊かに想像させたい。
○比喩や反復の表現によって,しもやけのかゆさを集中的にうまく表していることを理解させる。
10:00





10分
4.本時のまとめをする。
  ○しもやけになった作者の様子や気持ちが表れるように音読させる。
○たとえやくり返しの表現を自分の詩作に生かすようにする。
5.次時の予告をする。
  ○「れんげ草の道」の詩を読み,うまく書いているところ,工夫しているところを読みとる。

しもやけになった作者の様子や気持ちがよく表れるように音読してみよう。


○心に強く感じたことを詩に書くとき,たとえやくり返しの表現を使うと,物事の様子や気持ちがうまく,力強く表現できることをおさえる。

「れんげ草の道」の詩を今日と同じようにして調べてみて,詩の書き方を勉強しよう。


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