研究紀要第41号 学習指導の個別化 個を認める研究 - 026/044page

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6.過程

段階時間
指  導  内  容
留   意   点
9:25





5分
1.前時の学習について話し合わせる。
  ○おもしろいところを読み合わせしたときの問題点
2.本時の学習のめあてをつかませる。
第一景にあらわれた権八,藤六,二人の性格を読み取る。
○前時に,せりふ表現のおもしろいところを読み合わせしたときの問題点を想起させる。
  ・もっと権八らしく,藤六らしく言った方がいい。
・声が小さい。など……
せりふを言うとき,いかにも権八らしく,藤六らしく言うといいんだね。では,この時間は権八や藤六はどんな人物なのか,二人の性格について考えてみよう。第一景を読んで調べよう。
9:30





35分
3.第一景にあらわれた二人の性格を読み取らせる。
  (1) 第一景の三つの場面をおさえる。
    ○二人で木を切っている場面。
○ふちに落としたのこぎりを拾いに行く場面。
○ふちの底のうるしを発見した場面。
  (2) 二人の性格を考えながら読ませる。
    ○黙読させる。
○性格を発表させる。
      ・権八について
・藤六について
   
  (3) 「木を切っている場面」から,二人の性格をとらえさせる。
    ○権八について

○藤六について
   
  (4) ほかの二つの場面(のこぎり拾い,うるし発見)から,二人の性格を確かめさせる。
    ○各自に調べさせる。
○調べてわかったことを発表し,話し合わせる。
      ・権八について
・藤六について
 
 
4.第一景の一部分を,二人の性格が表れるように工夫して,想像豊かに朗読させる。
    ○各自にせりふを言わせる。
○グループごと役割を決めて,部分朗読させる。

 

第一景には,どんな場面があるか。
○三つの場面をおさえてから,読みに入らせる。






二人の性格を考えながら黙読しよう。



○性格は,児童がとらえた言葉で自由に発表させ,板書する。
※〔A〕に指名
(内気で人前で話すことを好まないが,ここで発表の機会をとり,進んで学習に取り組む態度を育てたい。)
「木を切っている場面」で,二人のどんな性格がわかるか,みんなでいっしょに調べよう。
○二人の性格が,せりふや行動にどう表れているかに注意させる。
※〔B〕に指名
(そわそわして落ち着きが足りず,学習の態度にむらが見られる。ここで発表させ,じっくり取り組ませたい。)
あとの二つの場面については,どこから二入のどんな性格がわかるか,ひとりひとり調べて確かめよう。
○机間巡視をし,個別に指導する。

※〔C〕に指名
(意欲はあるが,恥ずかしがりやでなかなか自分からは発表したがらない。能力もあるので,ここで発表させ,自信をつけさせたい。机間巡視のとき手を打っておく。)
いかにも権八らしい,藤六らしい,二人の性格を頭において,朗読してみよう。
○役割を決めて,部分朗読させる。(グループごと)※〔D〕に指名
(意欲的だが,国語を苦手としている傾向があるので,この場面で,部分朗読させ,はげましたい。)

10:05





5分
5.本時のまとめと次時の予告をする。
  ○二人の性格
 
・ずるがしこい
・欲が深い
・怠け者など

・正直
・欲がない
・働き者など
  ○朗読……性格が表れるように。
○次時は,二人の気持ちが,第二,第三景でどう変化していくかを読み取る。



○二人の性格が対照的にえがかれていることを,板書によって確かめさせる。

○朗読は人物の性格が表れるようにすることが大切な点であること。

○対照的な二人の性格が,物語の最後まで続いているのかどうかを問題にし,第二景以後の読み取りに興味を持たせる。


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