研究紀要第45号 「学校経営改善に関する研究 第1年次」 -027/063page

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る。ここでは,その編成計画が実際の作業にどう結びつき推進されているかの実態を把握し,考察してみる。問(1)の調査結果から,広地域カリキュラムをそのまま活用している学校が,20%占めることは問題であろう。年間指導計画は地域や学校の実態に即し,学校の創意によって作成することを基本とする上から検討されなければならない。イに64%集中したことは,いちおう望ましい結果と評価されるが,自校化の質をさぐってみる必要があろう。問(2)の年間指導計画の作成状況についてみてみると,ア・イを含めて50%以上占めることは望ましいものと受けとめられるが,関連設問で年間指導計画を自校化する上で配慮したところはの問いに約50%の学校が無回答である。このことは,教育目標の具現化を図るための年間指導計画の作成がややもすると,時間配当や主題(題材)等の変更や修正をもって自校化としていることもあると推察される。
 次に年間指導計画の未整備の教科・領域を分析すると,問(2)の広地域カリキュラムの自校化を図ったと回答した36校(64%),学習指導要領及び教科書をもとに作成したと回答した8校(14%),その他1校,計45校の年間指導計画の整備教科・領域を分析すると,教科・領域ともに全部整備している学校は18校にとどまり,27校は自校化しているといっても,未整備教科・領域が目立つことに注目したい。
〈要点1〉  教育課程編成段階における計画・組織が実施(年間指導計画)における具体的な作業や実践にまで結びつかず,組織的・計画的な活動に断絶がみられる。
○ 経営組織は組織づくりに意義があるのでなく,その組織が経営目標達成をめざすPDSのそれぞれの過程における機能的な組織にすることが大切である。
○ 編成計画の段階にとどまる計画でなく,実施の過程にまで連動する見通しのある具体性をもたせることが大切である。
○ 日々の授業に直接かかわる年間指導計画の作成こそ,教師にとって重要な任務であることを認識させ,その方向へ全職員を導くリーダーシップに期待するところが大きい。
2 教育課程の実施段階における評価機能
 このことについては,次の五つの調査及び集計結果から考察し,問題点を明らかにしていきたい。
ア 学年会の開催状況―問(1)
イ 学年会の話題(内容,機能)―問(2)
ウ 新教育課程実施のための協力体制―問(3)
エ 週案の活用状況―問(4)
オ 活用される週案づくりへの改善策―問(5)

問(1)学年会(学年協議会も含む)の開催について,該当項目を一つ選ぶ。
 1 ( )定期的に
 2 ( )必要に応じて
 3 ( )ほとんど開催されない
 4 ( )その他(      )
<集計>
1 2 3 4
48 44 8 0
N:=100 100%
問(2)学年会(学年協議会も含む)で主に話題とされる内容を二つ選ぶ。
 1( )教育課程実施上の問題点についての協議
 2( )学校・学年行事の企画,調整
 3( )生徒指導に関する情報交換や協議
 4( )事務連絡(伝達も含む)
 5( )学習指導に関する諸問題
 6( )その他(         )
<集計>
1 2 3 4 5 6
38 62 38 16 42 2
N=100 200%
問(3)教育実践をより効果的に推進するために,協力体制についてどんなことを望みますか。
 ・印を付して簡単に記入する。
 <集約>
 ・学年及び職員全体の共通理解と同一歩調による指導の徹底
 ・何でも話し合える人間関係や望ましい雰囲

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