研究紀要第49号 「登校拒否タイプ別治療方法の研究」 -008/038page

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する学年に含める。
 ・欠席者数は,断連続にかかわらず,年間30日以上の欠席者とする。
 ・欠席理由については,各欠席者の主な理由で記入する。例えば,ある児童(生徒)が流感で7日欠席,あと22日は,はっきりしない。そこで別表に照らしてみると登校拒否の傾向が考えられる。この場合は,登校拒否傾向に「1」と記入する。
 ・欠席理由について
ア.家庭事情は,各人の病気のためや手伝い,家庭の経済的理由等によるもの。
イ.病気・けがは,客観的に明らかなもの。
ウ.事故は,災害や交通事情等によるもの。
エ.怠学は,いわゆるずる休みで,家人も本人が学校を休んでいることを知らなかった場合。ただし,その場合でも,別表の登校拒否傾向の児童生徒にみられる特徴に過半数チェックされる時は,登校拒否傾向に入れる。
オ.登校拒否は,医者や教育センター,児童相談所,精神衛生センター等で,登校拒否と診断された場合とする。
カ.登校拒否傾向は,欠席理由が必ずしもはっきりしないが,別表の項目について過半数チェックされる場合とする。
<別表>
 登校拒否傾向の児童生徒にみられる特徴
1.欠席について
 ○ 欠席の時期が,4〜5月,または9月等,休みあけに多い。
 ○ 1週のうち,特定曜日の欠席が目立つ。
 ○ 遅刻,早退が多い。
 ○ 学校行事(運動会,文化祭,遠足,修学旅行等),またはその準備期間に多い。
2.友人関係について
 ○ 友人がいない(または1〜2名と少ない)。
 ○ 友人にいじめられたり,仲間はずれになることが多い。
 ○ 孤立している。(休み時間ひとりでいることが多い)
 ○ 友人とトラブルを起こすことが多い。
3.学習について
 ○ あまり発表しない。
 ○ 学習に意欲的でない。(無気力)
 ○ 教科の好ききらいがはげしい。
 ○ 宿題・作品を出さないことが多い。
5.性格について
 ○ 神経質。(敏感で気にしやすい)
 ○ 内気。(内向的)
 ○ わがまま。(耐性が弱い)
 ○ 意志が弱い。
 ○ 気が小さい。(ささいなことを気にする)
 ○ 依存的。(甘ったれ)
 ○ 他人のせいにすることが多い。
6.その他
 ○ 給食を食べない。
 ○ 登校後,頭痛・腹痛・気分が悪いなど,身体症状をよく訴える。
 ○ 保健室によく行く。
 ○ 集団生活やスポーツにあまり楽しそうに参加しない。
 ○ 医者に自律神経失調症,または起立性調節障害症と診断されたことがある。


(2)実感調査からみた出現率(県北管内)

 調査を実施した人数は下表のとおりである。
 表3 学校種別調査人数
  調査校 総人数 男 子 女 子
小 学 校

122校

46,074

23,670

22,404

中 学 校

41校

19,763

10,141

9,622

全日制高校

13校

13,463

7,991

5,472

   計

176校

79,300

41,802

37,498

1 学校種別出現率
 調査をもとに登校拒否,登校拒否傾向,登校拒否プラス登校拒否傾向に分けて,学校種別ごと

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